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鈴木家の嘘のkaoのレビュー・感想・評価

鈴木家の嘘(2018年製作の映画)
4.6
2018年 観た中で忘れられない作品。
冒頭、重いシーンから打ちのめされ、お父さんがイブちゃんを訪ねていくシーンあたりまでは、あぁなんちゅう映画を見にきてしまったんだろうとめげそうになったが、その後、原日出子さんの突き抜けた迫真の演技のあと、あれよあれよという展開、気持ちつかまれたまま、笑える場面もありながら、一番心打たれたシーンは
亡くなった兄への想いを滔々と語る妹の言葉、、、圧巻。
彼女はこの作品で初めて拝見したが、この先きっと注目される役者さんと思う。

私は実話に弱い。
このストーリーは監督さんの実体験をベースにしているという。
冒頭のシーン、撮っていてどんなに辛かったであろうかと想像する。私は原さん演じる母親の立場に自分を重ねて観てしまったので、自分から生まれたものが、それも自分の意志で自分より先に逝ってしまうなんて、それを想像するだけでいつでもどこでもすぐに泣ける。
遺されたものの気持ちをこんな作品に表現してくれた監督、役者さん、スタッフの方々に感謝。
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