kao

映画 ○月○日、区長になる女。のkaoのレビュー・感想・評価

4.0
何で70年前の政令にこだわって今その街に生きている民が反対してるのに道路作るなんて大掛かりなことを無理やり通そうとするのじゃ。意味わからん。
これは貴重な記録だ。よく岸本さんを引っ張ってきたと思う。初登庁シーンのなんてかっこいいことか!この人なら区政をもっと身近に車座になってフランクな対話の場などを作ってくれそうな雰囲気は充分ある。初の女性市長、きっとこれから様々理不尽なことも多方面から言われることだろうが慣れきって緊張感なく寝てるオジサン市長より、いったん総とっかえの価値は絶対あるはず。僅差でも勝ちは勝ち。しかしこれだけ熱い市民運動のある杉並区ですらこれなのだから、投票率をあげるのは本当に難しいことなのだと痛感。私の住む街の市長選挙はかつて投票率が低くてやり直しになったことがあり、その時にいささかこれは情けないことなのだと気がつき選挙というものに興味をもつきっかけでもあった。自分たちの街のこと暮らしに直結することに無関心であることや、誰に舵取りを委ねるのか自分らで決められない、というのは何か嫌だなと思った。知らない間に自分の住む家が立ち退き対象になってたらなんてゾッとするし、これは杉並区だけの事例ではないと思う。
デモがもっと普通のことになったらいいし、選挙のことに関心持てるくらいの最低限の元気が市民にあればよいが、子ども食堂なんてのが国ではなく民間でなされているくらいの今の世の中、貧困層は確実にいて明日のご飯代のことで精いっぱいで政治のことどころではないくらい疲れてる大人たちはゴマンといて何年か前の私も子供の寝顔しか見れないくらい残業三昧の疲弊する民であった。それじゃ投票率はあがらんのよ。

未来を作っていく若い世代のためにこれ何とか全国の中高校で上映してほしいし、そして選挙という堅い呼び名じゃなく新しい呼び名を誰か考えてくれないかなあ。例えばフェスという呼び方でもいいや、皆んなの祭にして、候補者を応援することをNEW推し活という何かワクワクするイベントにしてほしい。
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