風来坊

ザ・セイントの風来坊のレビュー・感想・評価

ザ・セイント(2017年製作の映画)
3.0
世界を股にかける義賊で大泥棒のサイモン・テンプラー。別名"セイント"で裏社会に暗躍する彼が銀行家に雇われ、誘拐された娘を探す事に。だが、事件の裏には大きな陰謀が隠されていた。サスペンスアクション作。

元ネタはイギリスの往年の人気ドラマですが、個人的にはそれを映画化したヴァル・キルマー主演の「セイント」の印象が強いです。公開当時に失敗作の烙印を押された作品ですが、私はかなり好きな映画でポスターも部屋に貼ってました。それだけに久しぶりの映画化で期待していました。
タラリラーラーのテーマ曲は健在でテンションが上がりますね。

テレビ版で主役を勤めたロジャー・ムーアとイアン・オギルビーが悪役で出演しているのはなかなか粋な演出。欲を言えばヴァル・キルマーも出して欲しかった。主役はイケメンだがスマート過ぎる…なんか男臭というかダンディさが足りない感じで個人的には残念だった。大規模な展開の話しなのに世界を股にかける感じがしない…。

所々でチェイスシーンを入れてアクション面で工夫はあるが、低予算らしく派手なアクションシーンは影を潜めていてピークはヘリの襲撃シーンくらい…。
ヴァル・キルマー版は孤独なヒーローと云った感じでしたが、今作は仲間の存在が大きくてサイモンのヒーロー感失せてるのは残念。子供時代の掘り起こし等はなかなか面白かった。

悪くはないけど全体的に突き抜ける物が無く、地味な仕上がりになっている印象。映画というか二時間ドラマのような感じでした。セイントを知っている人向けかなと思います。
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