漫画原作のコメディを実写映画化した作品。
コメディ…だったのか。暴力的なシーンが多くて空気も重い感じがしたのでコメディとしては見れなかった。
主人公の右近は曲がった事が嫌いで純粋、まっすぐな性格という設定だがすぐに暴力を振るうし卑屈で捻くれていて「純粋とは…？」と思ってしまう。
ただ社会適応能力がなくていじけているだけの様に見えるし、実際左近からも似たような事言われてる。
正直見ていてイライラするシーンも多い。
だけど友達を大切にしている姿を見ると応援したくもなる。優しさはきちんと持ち合わせているので、根はいい奴なんだろうなーと感じる。
左近は普通に頭も良くて社会で上手くやっていてキャリアもあり女にもモテるし金もある。どう見ても勝ち組な人間。兄の右近に対してうんざりしているような描写も多いがなんだかんだ気にかけて見守っているしアドバイスもしてくれる。本当は、自分の中の正義を信じて生きている兄が少し羨ましい気持ちもあるのかもしれないなーと思った。
埋蔵金を現金に変える作戦で左近が1人で行くと言っても、何の疑いも持たない右近と、現金独り占めして逃亡もできたろうに、きちんとみんなで分けようと戻ってくる左近。この兄弟、なんだかんだ絆がしっかりあってお互いを信頼してるんだなって思った。
だからラスト、左近ひとりぼっちで可哀想に感じたけど、でもまぁ彼なら上手く生きて行くでしょう。
ロボオが感情を持ち右近と牛山のために自らの意思で行動し、2人を助けるシーンは嬉しかった。
右近と牛山は大金を手にする事はできなかったけれど、大金を手にしても日本で上手く生きて行くのは正直難しそうな2人だったので、エンディングはこれが最善のように思えた。幸せそうだったし。良かったね。
山田裕貴、佐藤健、荒川良々と好きな俳優さんで固められていたのもあり最後まで楽しく見る事ができた。
