レッドキング

カランコエの花のレッドキングのレビュー・感想・評価

カランコエの花(2016年製作の映画)
4.0
39分のショートフィルム。
とある高校2年生のクラスで行われた「LGBT」の授業をきっかけに、生徒たちの間で「クラスの中に当事者がいるのでは?」という噂が立ち込める。

あからさまに攻撃してくる言葉よりも、悪気のない無意識な言葉ほど鋭く刺さるものはないですね。
カランコエの花が意味するもの、それを踏まえた主人公の行動、その末路とは。

世の中の関心が高まってきているとはいえ、今の学校教育ではどのように扱っているんでしょうか?
制服をスカートかスラックスか選べるようになっている学校もあると聞きます。
本作に出てくる高校生一人一人のリアクションが、きっとこういう反応になるんだろうなと思うほどリアル。
面白半分にからかってみたり、よそよそしくなったり。思春期という多感な時期なだけに。
多様性を「理解する」「認める」という言葉がとても「上から目線」だと聞いたことがある。
それこそ高校時代の保健の先生が「多様性を邪魔しない」という納得の言葉を使っていました。
「男」「女」「同性愛者」のようなカテゴリーに当てはめず、「あなた」という個人を尊重さえできればいいのに。
劇中の彼らもきっと、この夏の思い出を胸にそうなれる日がくるんじゃないないかな。

今田美桜がだいぶ幼いけど
最後の感情爆発のとこはキツい、エンドロールまでしっかりやられました。
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