Sデューク

デイアンドナイトのSデュークのネタバレレビュー・内容・結末

デイアンドナイト(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

PV映像で見る清原果耶ちゃんの演技とても印象的だったので、全編を観るべく遠地の劇場に遠征して鑑賞。

善と悪、正義と不正義、家族とは何かをテーマとし、秋田の美しい景色と役者の素晴らしい演技の映像を用いて、少ないセリフでストーリーを紡いだ作品。

多くの方が語られている様に、何といっても美しい映像と世界観、そしてその世界に生きる人々の必死さ、真剣さがとても印象的で、その映像の描く世界に引き込まれる作品だった。
ただ、映像を中心にストーリーが展開して行くので、明石の復讐への決意や犯罪へ関わる事への逡巡、奈々の明石への想いの変化などが、ぼんやりとしたイメージとしてしか捉えられず、ストーリー的に強いインパクトが残らなかったのが少々残念だった。特に、秘密を知った奈々が北村を責めるシーンは、セリフの全くない走馬灯の様な映像表現だったため、映像的にはとても美しく感じたが、ストーリー的にはダイジェストを見せられてる感じがして少々拍子抜けした気分だった。
「明石は彼女いるの?」・・・「このロリコン!」は、なかなか二人の微妙な距離感を表わす秀逸なセリフだけど、もう少し他にも二人の会話シーンを加えてて関係性の変化を浮かび上がらせてくれてたら、奈々が歌う主題歌の歌詞ももっとインパクトの強いものになったような気がします。自分的には。

主題歌を歌う清原果耶ちゃん歌声、美声でこの映画の世界観にとても合っていて、最高に良いですね。

BD or DVDが出たら、もう一回じっくりと鑑賞して観たい良作です。