odyss

追われる男のodyssのレビュー・感想・評価

追われる男(1954年製作の映画)
3.0
【烏合の衆】

BS録画にて。

列車を狙う強盗と間違えられた男が、やはりそのために重傷を負った町の若者を看護して町に住みつき、やがて保安官に。

その後の展開には典型的な部分とちょっと意外な部分とがある。
ただ、最後の場面はご都合主義的な感じが。
途中の意外性が、最後に納得の行く形で収斂していればよかったのだけれど、そこが惜しい。

強いてこの映画のテーマを挙げるなら、大衆はアテにならない、ということでしょう。
最初は男を列車を狙う強盗と間違えるし、途中では裁判なしで本物の銀行強盗を絞首刑にするし、ラスト近くでは(またまた)銀行強盗を一緒に追うけれど途中で日和って保安官を見捨てるし。

西部の町の住民が烏合の衆でアテにならないというテーマは『真昼の決闘』にも出てきますが、これもちょっと似たところがあるかも知れませんね。
odyss

odyss