Nyayoi

バッド・ジーニアス 危険な天才たちのNyayoiのレビュー・感想・評価

3.9
タイの映画。
天才2人が頼まれてカンニングをさせる”ビジネス”に手を染める。
カンニングの手法はさすが天才、と小気味よい。
緊迫感があってドキドキしながら単純に楽しめるがそれだけではない、貧富の格差社会を反映した悲しさも映し出している。

天才ふたりは家庭環境には余り恵まれていない。とは言っても有り余る才能があり奨学金をもらって、十分世界を広げるチャンスはあったはず。
一方で裕福な家庭の同級生たち。
初めはリンが助けてあげただけだったが、それに乗じてやってくる人たちから逃れられなくなってくる。そしてリンもビジネスとしてしまう。
さらにバンクを巻き込んで、一世一代の大仕事を引き受けるが。。

でもそうはうまくいかない。バンクは引き込まれ逃れられなくなり、さらに悪に手を染めるしか無くなっていった。
リンは全てを話すことにした。父親の愛が温かい。
リンもバンクも立ち直ってその才能を活かしてほしい、と切に願ってしまった。

格差社会や学歴社会、タイでも問題となっているのだろう。
正しいことを通す勇気を持つことはそんなにも難しいことなだったのか。
楽しみつつ考えさせられる作品。
Nyayoi

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