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Visionのtheocatsのレビュー・感想・評価

Vision(2017年製作の映画)
1.0
ネタバレ
HIRO総製作、ある女監督の独りよがり夢想劇

エグザイルHIROエグゼクティブプロデューサーというのは事前に知っていたので、てっきりこの夢想的独りよがり映画も彼の意向が大きいのだろうと思い込んでいたが、エンドロールで河瀨直美監督・脚本と知り全て何となく腑に落ちた感じ。



ストーリーは極めて不明瞭。パッチワーク描写からの想像で組み立てるなら、あるフランス人文筆家女子が昔日本に来て奈良県吉野に滞在。
その時猟師である森山未來と恋仲になり身ごもり出産。しかし、森山君は子供が生まれる前に猟師仲間の誤射で死亡。
産婆の夏木マリさんは生まれた森山君とフランス女の子供を亡き森山君の両親の家に置き去りにするが、両親はその子を育てる決意をする。

20年ほど時は過ぎ、再度吉野を訪ねてきたおばさん化したフランス女子。来訪目的はある薬草調査という名目。
元はインテリ都会人だが吉野に住み始めてから20年ほどの永瀬正敏の家に滞在するも、なぜか二人は急速にイチャイチャ出来上がってしまう。しかし仏女の脳裏にあるのは森山君の幻影。

目が見えなくなってしまった夏木マリは仏女が返ってきたことに気づく。

一旦フランス女は帰国することになるが、代わりに永瀬は山で倒れていた岩田剛典を拾い自宅に連れ帰る。
そこに仏女が再訪してきて最初は分からなかったが、山火事を起こすほどの凄まじい「舞い」をする岩田剛典を見て猟師兼舞踏家でもあった?森山未來のイメージがオーバーラップしたことで、岩田は二人の子供と確信する。そして岩田も仏女がママと気づきめでたい親子対面。
その時二人の周囲から胞子らしき光るものが多数舞い上がり、薬草の秘密の一端が明らかとなる・・・・END


でいいのか分からんが、正直どうでもいい気分。笑


ウィキは情報なかったので、その他関係者のインタビュー記事をこれから見て何か補正する部分あれば追記を。


総評プラスマイナスゼロ


HIROプロデュースならロマンヘッド(夢想頭)的映画と予想はついたので何ら期待はしていなかったが、想定を上回るスーパーロマンヘッドだったので面食らってしまった。
本作に何らの共感も芸術性も見いだせなかった私は愚人・凡人。まぁ仕方ない


追記:川瀬監督インタビューを拝見したが、フランス女優に心酔・畏怖、コンプレックスさえ抱いているような心情がありあり感じられ、彼女を下に置かぬよう撮影滞在中は相当気を使っていた様子。

脚本と違う演技を彼女がするとそれに合わせるようプラン変更。
岩田剛典との親子関係というのも元にはなかったようで、フランス女優の演技その他のインスピレーションから急遽大きく台本を書き換えたとのこと。

つまり明確・骨太な〝ビジョン”なきままフランス女優への忖度が主動因となって本作が完成されたということ。
余りにも生煮えが過ぎて見たくもなかったあのラブシーンの理由も容易に想像がつくというもの。

ヒロイン白人女優に及び腰でありながらまともな作品になるのがおかしいと私には思われる。

002009
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