16歳の少女の刹那的な願い。
貧困が悪いんだよ!と片付けてしまうことは簡単ですが、貧困でも生活を続けていかなくてはならず。
猟奇バラバラ殺人事件が起こった。
被害者はジェンメイという16歳の少女。
犯人は身体を解体し、肉はトイレに流し、頭は埠頭から投げ捨てたあと、警察に自主してきた。名前をティンという。
ふたりの間に何かあったのか。
モデル希望だけど身長が足りず、やがてお金のために身を持ち崩すジェンメイ。
普通に年相応に可愛いしあどけないんだけど「仕事」の時の大人びたメイクに高いヒール、多分これが彼女の戦闘服だったのかなあと思うと、その強がりの裏にある孤独とか野心とか考えると胸が痛い。
だって16歳だよ、これからなのに、彼女はすでに人生に疲れてる。
殺害方法については詳細に語ってくれます。
描写はビニールカーテン越しなので、露骨に映しませんが、顔の皮を剥いだり、内蔵を取り出したり…手順は羊や豚と概ね同じ。
何故ティンはジェンメイを殺したか。
最後の最後になって理由が分かります。
関係性の希薄というか、寧ろチャットで知り合った人間のほうが本音が話せるという矛盾。
ジェンメイに友達はいなかったのか、切り捨てて来たのか。
最後まで事件に関わる刑事は、いつもひとりで写していた写真を最後は2人で撮る場面で、この人は人と関わろうとしてるんだと、少しほっこりしました。
あと、ネコちゃーん。
途中、オレ…すげー眠い…といういい顔してて、モフりたい欲求に駆られました。
ネコちゃんが癒やしでした。