Yoshmon

はじめてのおもてなしのYoshmonのレビュー・感想・評価

はじめてのおもてなし(2016年製作の映画)
3.7
恵比寿ソーシャル映画祭にて鑑賞。

ギリギリ世界難民の日である6月20日にレヴュー、しようと思ったけど遅かった。

ドイツの家庭に迎えられたナイジェリア出身の難民ディアロと、彼の受け入れをしたハートマン一家のコメディタッチなフィクションストーリー。

全体的にコメディテイストでツッコミどころも多く、意図的に笑いを誘う作りに感じる。

でも時折垣間見えるドイツのリアルが、現実へ引き戻す。

鑑賞後の特定非営利活動法人難民を助ける会(AAR Japan)の方のお話もとても参考になった。

メディアで目にするのは、難民の積極受け入れという善意によるドイツの混乱。
でも実際に最も多くの難民を受け入れているのは難民たちがもともと苦しみながら暮らしていた国々の隣国。

❶ トルコ 386万人
❷ パキスタン 140万人
❸ レバノン 100万人

それらの国には難民の「キャンプ」ではなく「コミュニティ」を与えて農業などの仕事を与え互恵関係にもあるという、新しい事実も知った。

難民問題の難しさも改めて知る機会になった。

難民を積極的に受け入れるドイツと、
難民の受け入れに反感を抱く同じドイツ。

作中でも触れられていたが、今日では何が正しいかを知るのは難しい。
もっと深掘りすれば、「正しい」という言葉で括れる事象などほとんど無い。

だからこそ自分の答え(信念)をしっかり持って生きていきたい。

"自分は、どんな人間でありたい?"
Yoshmon

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