エアール

グレタ GRETAのエアールのレビュー・感想・評価

グレタ GRETA(2018年製作の映画)
3.6
いっちゃってるかどうかと聞かれれば
いっちゃってますね、笑
これは間違いなくアウトです!!

名女優のイザベル・ユペールが狂人女性を、
ほいで彼女に心身共に追い詰められる若い女性にはクロエ・グレース・モレッツ。
キャリアと実力を兼ね備えた2人が織りなす芝居は
一見の価値があるかと。。


ニューヨーク マンハッタン
物語は
高級レストランでウエートレスとして働くフランシスが
地下鉄の座席に置き忘れられた
持ち主不明のバッグを拾うところから
始まります。

バッグの中に身分証が入っていたことから
後日持ち主の住所まで届けにいくフランシス、
バッグの持ち主グレタは
夫に先立たれ、娘は音楽院で学ぶためにパリへ留学しており
現在ひとりで暮らしている老婦人。
そんな彼女の唯一の慰めといえば
亡き夫から弾き方を教えてもらったピアノを
毎日欠かさず弾く時間。

フランシスも昨年
愛する母を亡くしたばかりで
そのショックから立ち直れずにいた。
愛する人を亡くした経験がある共通点から
孤独を埋め合うかのように
フランシスとグレタは友達以上の親密な関係を築いていく。
がそんな2人の関係性にも亀裂が…
とある日の晩
夕食会に招かれたフランシスが
頼まれたキャンドルを探し
ある戸棚を開けるまでは。。

そこにはフランシスが地下鉄で拾って送り届けたバッグとまったく同じものが
何個も置いてあったのである。
バッグの裏には付箋が貼ってあり
拾った者の名前と連絡先…

故意にバッグをその場に置き去りにして
それを拾った者に届けさせて…
目的はどうであれ
すべてはグレタが仕組んでいたことを悟ったフランシスは
彼女にどこか運命的なものを感じていたこともあって
裏切られた気持ちになりひどく憤慨する。

グレタと距離を置こうと
彼女との接触を拒むフランシスであるが、
一方のグレタはフランシスに近寄ろうと
執拗に電話やメールを繰り返し
尾行やら、嫌がらせやら、悪質なストーカー行為まで仕掛けてくる始末。

次第に心身共に疲弊していくフランシス、
さらに彼女の魔の手はフランシスのルームメイトにも及び
ますますエスカレートしていく。
でもまだ彼女たちは知らない。
本当の恐怖が待ち受けるのはまだこれからだということを…


中盤から後半にかけて
ユペールの狂気染みた言動がアクセントになってきます。
これがですねぇ〜たまらんのですよ。
当の本人は特に悪びれた様子もなく
楽しそうにしてますしね、笑
結構なことです。
被害を受けている側からすれば
冗談じゃないですけどね…

孤独、家族に対する異常なまでの執着、
ピアノ、隠し部屋、そして”箱”の存在…
たとえ封じ込めたとしても
いつの日かリリース=解き放たれる時がきそうなそんか予感がしますね、笑

にしても
大学の卒業祝いにマンハッタンの一室を買って与えてくれるパパもスゲぇ〜し
クロエとマイカ・モンローのルームシェアも
スンゲぇ〜っすね!!
正直に羨ましい話です。。
エアール

エアール