このレビューはネタバレを含みます
別居する父親に隔週末、息子を会わせるか否かの調停から、悲劇がはじまる。
勝訴した父親は、ジュリアンに会えることそのものより、自分の所有物を自分に帰属させることに満足してるようで、
「息子には父親と過ごす時間が大切」と言うのはプレゼン内でのポーズだった。
自分のプライドを満たすことしか頭にない自己中心的な大男に二日間付き合わされるジュリアンは、
奴隷のように見えた。
それが大人たちが法的に下した決定だとしたら、抗えない宿命として粛々と受け入れるしかできない、子どもの非力さ。
子どもの権利を守るのは大人の最も重い責任だと思った。