kanko

最初で最後のキスのkankoのネタバレレビュー・内容・結末

最初で最後のキス(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

最初はポップで胸キュンな学園青春モノと思って見始めたのに途中からとんでもなかった。
こんなに泣けたのは久々です。彼らの年代から自分は随分離れてしまったけれどあの頃の不器用な悩ましい年代の疼くような熱と痛みを感じた。

それでも序盤は10代の彼らのキラキラした青春が音楽にのせて描かれていて胸が躍るようだった。あの3人の関係が羨ましいような感じだった。

途中から彼らが背負っている物が深く描かれていく。ロレンツォの恋心が切ない。彼がゲイであるため、孤児であったため、孤独や人々の偏見から逃れるためのカレの妄想のシーンが描かれるがそれがズーンときました。こんなにチャーミングで可愛らしくて彼が愛おしくなった。この辺から泣けてきて泣けてきて涙腺が崩壊。

アントニオに対するロレンツォの恋心が上手く捉え切ることができないアントニオに混乱を招く。衝撃の展開に言葉を失う。 色々な抱えてる物があっても、苦しみがあっても、また3人で友情を取り戻す、まさにもう一つの世界として描かれていたラストを予想していたので本当になんでこんな悲劇的な終わり方にしたのか腹立たしいくらいだった。 なんと実話をベースにされていたらしいですね。 やりきれなさが残り切ない。もしも銃という物がなければと思ってしまう。

それでも最後のやりきれなさがあったとしてもこの映画は素晴らしかった。忘れていた自分の中の3人を思い出させてくれたから。
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