最初で最後のキスの作品情報・感想・評価

最初で最後のキス2016年製作の映画)

Un bacio

上映日:2018年06月02日

製作国:

上映時間:106分

3.9

あらすじ

不器用な僕らが誰よりも輝いていた日々 イタリア北部・ウーディネ。個性的なロレンツォは、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやって来るが、奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。 ロレンツォは同じく学校で浮いている他の2人――ある噂から“尻軽女”とのそしりを受ける少女ブルーと、バスケは上手いが“トロい”とバカにされるアントニオと友情を育んでいく。 自分たちを阻害する生徒らに復讐を…

不器用な僕らが誰よりも輝いていた日々 イタリア北部・ウーディネ。個性的なロレンツォは、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやって来るが、奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。 ロレンツォは同じく学校で浮いている他の2人――ある噂から“尻軽女”とのそしりを受ける少女ブルーと、バスケは上手いが“トロい”とバカにされるアントニオと友情を育んでいく。 自分たちを阻害する生徒らに復讐を試みるが、それを機に少しずつ歯車が狂い始める・・・。

「最初で最後のキス」に投稿された感想・評価

なぺ

なぺの感想・評価

3.9
最高の青春をしてたはずが、いつの間にかギリギリになっていた 強がりで未熟な3人 一瞬のしあわせとゆらぎ 結末にはびっくり!きっとみんな悪くないのにね
アミ

アミの感想・評価

4.4
途中、イタリア版ウォールフラワー?て思ったけど、なにこれ。全然別物。痛い。心痛い。
m

mの感想・評価

3.9
とても細かく作り込んでいて、思春期を余すことなく表現している。何度も声に出して叫びたくなった。最後は予想外だったけれど、身体の中に残る。だけど答えは出ないし、出さなくていいのだと思う。
HAL

HALの感想・評価

3.7

このレビューはネタバレを含みます

言葉が溢れてしまって、冷静になれなくって、このあとしばらく、他の映画見るのお休みしてしまったほど。

ロレンツォが、腹を蹴られながら空想を始めるシーンで、気付いた。

これ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」だ。

そこでめちゃくちゃなバッドエンドが来ることを悟ってから、涙がもう止まらない。

もう悲しいLGBTQ+の映画は嫌だ。見終わってすぐに思ったのはこれだった。若い世代に、やっぱりカミングアウトしてはいけないのではないか、とも受け取れてしまうようなメッセージを、これ以上発信してほしくない。

ロレンツォのように、自由に生きて、人生を全うして良いことを伝えてほしい。

それでも、実際の事件に基づいてるわけだし、これは私たちマイノリティの歴史であり、未だ現実でもある。それを突きつけられて、改めて絶望する。


ブルーの母親のブログのくだりから、この作品が訴えてることは一貫していた。

それは、自分と他人を同一視しないこと。他人と自分との境界線をちゃんと引くこと、だ。

ブルーの母親は、自分の子供が自分の所有物だと思っているからあんなブログ書を書く。所有されてきたブルーは、自分の気持ちにも気付けず、彼氏に支配されてしまう。

そしてブルーの彼氏は、自分の快楽がどれほど相手を傷つけるかわかっていない。(それ以前に女をモノとしか思ってないんだけど)

ロレンツォは自分と同じ感覚で相手がいてくれると思っていて、暴走する。

アントニオは良い両親のもとに育っているが、兄よりも出来のいい自分が死ねばよかった、と思っている。バスケが好きだけど、仲間外れ気味。これでロレンツォのことを好きになってしまったら。家でも社会でも疎外感を感じている彼は、居場所を見失いつつある。そうして自分へ向く嫌悪のすべてをロレンツォに向けてしまう。アントニオが向けた銃口は、本当はロレンツォではない。自分だ。実際に、ヘイトクライムの多くは、加害側が同性愛者であることが少なくない。

これらは全て、他人と自分の「同一視」の問題であり、相手の領域を侵害することは、私たちが最も犯しやすい間違いだろう。言い換えれば「相手の立場にたつ」「相手を尊重する」という単純なことが、相手との関係性に曇らされて、「愛情」という名の元に相手を良いように操ったりしてしまう。

性的な悦びは、他方が死に等しい嫌悪感や傷を受ける一方で、他方は至高の快楽を感じていたりするので、本当に合意ってどんなに雰囲気壊してダサくても必要よね…と、最終的に、性的合意の話に落ち着いてしまい(もちろんその視点からのアプローチでも正しいし、この作品の素晴らしい要素でもあったのだけど)、アントニオが置かれた心理状態には触れずに終わる。そこにもやもやしてる。
あの心理状態のままだったら、ロレンツォがなにもしなくても、どこかで爆発してるか自殺してるから、アントニオは。根本を置き去りにしたままなんだよ…。

最後はどうせ教育ビデオみたいにするなら、触る前にお互いお話をしましょう、気持ちを確認しましょう、でもよかったのでは…。NOと言う勇気も大事だけど、何よりも衝動に任せて触っちゃだめなんでしょうが。

映画では相変わらず「暗い」ジャンルを脱しないLGBTQ+だが、両親の描き方に変化が出てきた。
「君の名前で僕を呼んで」の両親を思い出す、子供を尊重できる素晴らしい両親揃い。監督は、「少年犯罪は親が悪かったのでは」と責められることが多いので、そう描きたくなかったそうだ。それぞれ同じ職場で、階級がはっきり別れていたのも興味深かった。

Un Bacioは、「One Kiss」の意味の他に、イタリア語で手紙で「じゃあね」と締める言葉にも使われるのだそうで、良い邦題。

きらきらとした青春の描きかたには胸が締め付けられた。音楽も最高。色んな方向から議論ができるという意味で、素晴らしい作品だった。

この映画のためだけに配給会社を立ち上げた黒崎さんにも、シネマテーブルでお話を聞けてとても刺激になったし、とても心に残る一本になった。良い映画と出会えて、黒崎さんに感謝。
えみ

えみの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

胸が痛くて堪らない映画だった。
あの街じゃなければあの結果にはならなかったんだろうか。
それとも周りの環境がどうであれアントニオはロレンツォのことを受け入れられずに結果同じことになってしまったんだろうか。
タイトルも見終わってから考えると、まじで辛いものがある。
ラスト3人の笑顔が眩しすぎて、現実との差が大きすぎて、涙が出てしまった。
あんなに楽しかったのに、もう戻れない過去になってしまったんだな
KANT

KANTの感想・評価

-
きゃーーー
最高

なんとなくウォールフラワーを彷彿とさせるような
13の理由とかも然りこういう青春モノというか学園モノというか、好きやなあ
思春期も誰しもが経験するようなモヤモヤしてる感情

脚本もいいし
Mikaの曲もいいし、選曲◎
恋愛って痛くて大変だって思い出せました。好きだから真っ直ぐなロレンツォとブルーに対して、自分を表現することに前向きじゃないアントニオ両方とも理解できるけれど、人間内に秘める物が溜まって爆発してしまうとどういう行動をとってしまうのか怖くなりました。受け入れてもらうことは大変なのは分かるが、受け入れる側の気持ちや考えもあるってことに改めて思う部分がありました。
原作未読。

あまり好きじゃないけどすごい映画。3人それぞれが抱える問題を完全に掘り起こしてかつ話が散らかっていないのがすごい。
話自体は特殊だけれども、思春期の誰もが経験する感情が的確に表現されていた。
うん、演出は嫌いだけど脚本は本当に素晴らしい。

ラストの笑顔が悲しすぎる。
すいか

すいかの感想・評価

3.9
弾けるような若さ、美しいけれど暴力的で、残酷で、痛々しかった。その痛々しさを見守る親たち、きっともどかしいんだろうな…親の心子知らず。今でも私はわかってない。ごめんよお母さん…
レディガガのBorn This Way、効果的だった。しかし、素晴らしい歌詞だなあ。映画観賞中に勇気付けられてしまった。

現代の若者を描いたイタリア映画、よく考えたら初めて観たかも。俳優さん、特にロレンツォとブルーを演じていた俳優さんがとてもよかった。ダンスもいい。

このレビューはネタバレを含みます

アメリカで実際に起こった殺人事件を基にイヴァン・コトロネーオ監督が執筆した小説に、本人が更に共同脚本で手を加えて映画化したイタリアの青春ストーリー。
ポップな映像と音楽が軽やかでありながら、若者達のリアルな心情を切実に描き出しています。
前の里親から見放されても、学生達から差別を受けても、自分に自信を持って独自の美意識を曲げることのないロレンツォの、自分はみんなから好かれているというポジティブな妄想が、ひたすら眩しくて、切なくて、苦しい。
ブルーが愛している男性にひたすら盲目で、自分が心と体に深く負った傷を無意識に自覚しないようにしていて、後からその辛さが一気に噴出したときに初めて利用されていたことに気付く、というのもすごくよく分かって、共感できて、辛かったです。
物語終盤のアントニオのロレンツォに対する感情は、ホモフォビアと断定するには複雑過ぎるもので(じゃなきゃ恋愛感情は無くても『最初で最後のキス』なんてしない)、そうした自身の内面の混乱に本人が冷静に向き合う余裕が持てなかった最大の理由は、周囲の目の圧力であり、それこそがロレンツォに手を下した間接的な犯人なのだろうと思いました。
ロレンツォは死ぬ直前までポジティブで、その前にボコボコに殴られているのにキスしたことが嬉しくて、着ていた服を額に飾りたいなんて言って、自分を撃ち殺そうとしているアントニオに笑顔で近づいていくのが、とても切なかった…
違いや差別を恐れる必要はないという知識があれば、落ち着いて思い遣りのある対応ができて、こんな悲劇は起こらなかったはず。
そして、他の人達には同じ悲劇を起こして欲しくない。
彼らに起きたことを、他の人達にも知ってほしい…私も知ってほしいと思いました、心の底から。
沢山の人達に、この映画を観て欲しいです。
三人が笑顔で仲良く抱き合う姿が、本当に眩しくてキラキラしてて、白昼夢の残像みたいに、ずっと心に残っています。
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