最初で最後のキスのネタバレレビュー・内容・結末

最初で最後のキス2016年製作の映画)

Un bacio

上映日:2018年06月02日

製作国:

上映時間:106分

あらすじ

不器用な僕らが誰よりも輝いていた日々 イタリア北部・ウーディネ。個性的なロレンツォは、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやって来るが、奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。 ロレンツォは同じく学校で浮いている他の2人――ある噂から“尻軽女”とのそしりを受ける少女ブルーと、バスケは上手いが“トロい”とバカにされるアントニオと友情を育んでいく。 自分たちを阻害する生徒らに復讐を…

不器用な僕らが誰よりも輝いていた日々 イタリア北部・ウーディネ。個性的なロレンツォは、愛情深い里親に引き取られ、トリノからこの町にやって来るが、奇抜な服装で瞬く間に学校で浮いた存在に。 ロレンツォは同じく学校で浮いている他の2人――ある噂から“尻軽女”とのそしりを受ける少女ブルーと、バスケは上手いが“トロい”とバカにされるアントニオと友情を育んでいく。 自分たちを阻害する生徒らに復讐を試みるが、それを機に少しずつ歯車が狂い始める・・・。

「最初で最後のキス」に投稿されたネタバレ・内容・結末

若干の演出の垢抜けなさとかはあったけど、色々な違う人間がいて、それを受け入れられない人もいて…とそういった断絶みたいなものが真摯に描かれていたと思う。

ティーンの怖いもの無しなハメの外し方と、強いと思いながらも弱さを抱えて揺らぐところとか、脚本がとてもよかった。
特に親たちの関わり方がすごく良い。
見守るべきか、口出すべきか、正解がわからず探り探りな親たち。
3人とも完璧ではないにせよ善良な親がいたのに、それでも起こってしまった悲劇に、何が伝え足りなかったのか、どこが間違っていたのか…と考えさせられる。
親にも子にも観て欲しい映画という評がしっくりきた。
ブルーが母親の前で気持ちを吐露するところ、ブルーは私は傷ついてなんかいないと思いこんでいたけど、実は嫌だったというの、未熟さゆえに流されてしまう女の子過ぎて、こういうことがあるから大人は子供を危険から守らないといけないんだなと思った。

ブルーの母親も問題はあるけども、娘の身に何があったのか僅かでも察して父息子を一旦離れさせるのは流石母親だなと感じたし、万能ではないけどとてもありがたい存在に感じた。
アントニオに関しては色々な間が悪過ぎたし、バスケチームはもちろん、両親の元でも兄の死故に居心地の悪さみたいなのを感じていた中での唯一の居場所だった3人の中で、ロレンツォからの恋心はまたアントニオから居場所を奪ってしまった結果になったのが悲劇。
3人の演技も良かった

これは“作り物”の域を超えていると思った。現実にあった事件を基に作られたというが、納得だ。これは、起こりえることだと思ったし、ラストシーンで私は彼らと同じ場所に立っていると錯覚してしまった。音が私をすり抜けていき、私は彼らを一歩下がった場所からぼんやりと眺めていた。

主人公のブルーはカッコいい先輩と付き合っていて、嫉妬もあり男関係で嫌なうわさを流されている。彼女は強いわけじゃなく、関係ないという振りをしているだけだ。自分を理解してくれる彼氏、そして家族がいるからまぁいいやと思っているのだと思う。
ロレンツォは都会の孤児院から、田舎の夫婦のもとへ養子としてやってきた。ゲイで美しい彼は、オシャレと音楽(レディ・ガガ)が大好き。自分をしっかりと持っている子で、とても強い。強く見えるからこその痛ましさも垣間見えるけれど、自分を保つ方法を知っている。それは“空想”することだ。悪口を言われても、自分を称賛しているのだと思い込めばいい。それだけで、世界は180度変わる。彼はそれを劇中に何度か試して、自分の世界に幸福をもたらす。
アントニオはバスケ部の得点源として活躍している選手だけれど、「ノロマ」などと悪口を言われる。嫉妬もあるだろう。そして、彼の不器用さと危うさを周りが察して、漬け込んでいるのだ。アントニオはとてもやさしい。自分以外の人のことを見て、考えて、吐き出せずに自分の傷を増やしていく。思春期なのだから、不安定なのは仕方がない。しかし、抱え込みすぎるのは良い傾向とは思えない。

アニメーションの演出も入ったりと、イタリア色全開な作品。
ブルーとロレンツォが知り合って、友達になって、ロレンツォが気になるアントニオに声をかけて、誰が欠けてもいけない存在になっていく過程がとても喜ばしい。
ダンスは上手いとは言えないけれど、楽しそうで見ているこちらもウキウキする。
でも、画面はずっとグレーだ。どれだけ楽しそうでも、笑顔がはじけていても、画面がすっきりと鮮やかな色を見せることはほとんどないと言える。
結末のやりきれなさが、ここに現れている。

ロレンツォを挟んで、ブルーとアントニオが眠ってしまうシーンが好きだ。ロレンツォにとっての一番の幸せは、アントニオのキスだったのかもしれないけれど、すべてを信じて笑って幸せだと言い切れるのはこの場面だったのだと思う。真ん中にいるロレンツォはこの良き日を記録しようと、自分を真ん中にした3ショットを撮る。ロレンツォにとって、きっと初めての経験だった。本音で話すことが出来る友達と遠出をして、笑いあって、その友達が自分に身体を預けてくれるなんて。
この場面で、胸がつぶれそうだった。映画の持つ雰囲気が、ロレンツォの幸せな表情をマッチしていなかったから。
幸せと紐づけるには、彼らは不安定すぎる。彼らの幸せのいびつさと、不器用さに胸がつぶれて、涙が留まることを知らなかった。

物語は、3人が揃って停学になったときに行ったピクニックで大きく様子を変える。ロレンツォがアントニオに対して、恋心をおさめきれなかったのである。情愛を含んで彼に触れたロレンツォをアントニオは激しく拒否した。
アントニオは自分が暴かれるのを、恐れていたのだ。
だから、ロレンツォが誕生日のプレゼントを渡しに来てくれたときも拒絶した。殴って、蹴って、彼を痛めつけた。自分に近づいてほしくないから。
ロレンツォが贈ってくれたプレゼントは一番幸せだったころの3人の写真だった。それを見たアントニオの気持ちは、どのように揺れたのだろうか。
彼はロレンツォの元に訪れて、謝罪をする。そして、キスをする。
タイトル通りのキスだ。

このとき、ブルーは久しぶりに彼氏と顔を合わせていた。カッコよくて、自慢の彼氏。アントニオにくだらないやつだと吐き捨てられた、彼氏と。
そこで、本当の自分の気持ちに気づく。目を背けていたことに向き合って、彼女はようやく目に見える弱さを見せるのだ。
痛々しくて見ていられないが、これで彼女の状況は少し回復へ向かう。少しだけ幸せになれそうな予感がする。
一気にその予感は、地に叩きつけられるのだけれど。

アントニオは、たぶん弱い。彼はいろんなものを背負わされている。兄を亡くした両親の心配、愛、同級生たちからの嘲り、自分のなかにある暴かれたくない部分……すべてがごちゃごちゃと混じって、どこをどうすればいいのかもわからないのだ。不安定すぎる年代に、この重圧は耐えきれないだろう。それに、彼は優しすぎる。自分よりも、周囲の誰かを思いやりすぎて、きっと“楽しい”と純粋に思える瞬間もなかったのではないだろうか。仲間に出会うまでは。
2人と出会ったことで、結果的に悲しい結末へと繋がってしまうのだけれど。
もしも、あのときロレンツォが気持ちを抑えられていたら。ブルーがもっと早く声をかけていたら。アントニオが深呼吸1つ出来ていたら。
たくさんのもしもが積み重なる。
ロレンツォを撃ったアントニオは身体をぎゅっと縮こまらせて、まるでおびえた子どもだ。
彼の成長を妨げてしまったのは何だったのだろうか。
田舎の閉鎖的な雰囲気、両親の愛、自分よりも出来のよかった兄の死。
これといった答えは出ないと思う。でも、絶対に違う結末があったはずなのに。
予告を見たときから、なんとなく予想していた、たどり着いてほしくなかった結末が目の前に映し出された。
彼らが罰として染め上げた真っ白な壁の教室で、ロレンツォは鮮血を流して倒れていた。その対比が美しくも、悲しい。

高校時代、私はこの生活が永遠に続くと思っていた。大学も、社会人としての生活もどこか遠いところにあって、永遠に机の並べられた空間でノートを広げて、どうでもいい話をして、そっと誰にも言えない悩みを重ねていくのだと思っていた。
でも、高校生活は終わり、大学生活も過ぎ去って、働くだけの生活を送っている。
高校生は、きっとこの事実を知らない。アントニオもきっとそうだったのだろう。
学生生活が終われば、もっとたくさんの出会いがある。
出会いのなかには、自分を肯定してくれるものや人との出会いが溢れていて、きっと彼の肩に食い込んでいた重しとも少しずつ別れられていたはずなのだ。
永遠とも思える高校生活のなかで、新しい自分に気づいたアントニオはもろすぎてそれに耐えきれなかった。
自分を貫いて、新しい自分の存在に気づかせてくれたロレンツォの存在を否定した。
全て、タイミングが悪かったとしかいいようがない。

大人たちも、それぞれに不器用でとても人間臭い。説教くさい、映画に出てくる大人が一人もいなかった。
それぞれに自信がない部分もあって、でも自分の子どもを愛していた。ロレンツォを受け入れた夫婦も、彼の些細な変化に気づくくらいには愛していたのだ。

“もしも”のような結末だったのなら、どれほどよかっただろう。
しかし、彼らがそこに行き着くことはなかった。
これから、高校生活を送る人たち、すでに送り終えた人たちにも見てほしい。そして、これは身近で確実に起こりえるものなのだと知ってほしい。
自分には関係のない“誰か”の物語ではない。
自分に関係のある“彼ら”の物語なのだ。
言葉になど、できない、、、どうすればいいんだ、、、

衝撃で、今でも放心状態でサウンドトラック聞いてる。最後のあのシーンは、嘘でしょ、嘘だ早く妄想の種明かしして、本気で祈らずにはいられなかった。

アントニオのあの行動はどう受け止めればいいんだろう。だってアントニオはロレンツェオがゲイのことを知っていたわけだから、ホモフォビアとは違うのでは?それとも、その心が自分に向けられたから、一気に嫌悪感が増してしまったのかな。

『最初で最後のキス』が、こんなにも全てを変えてしまうとは。いや、その前から変わってしまっていたといえばそうだけど。あのキスの時、アントニオは全然感情が入っていないように見えたけど…

どうしてアントニオはロレンツェオにキスしたんだろう。どうしてアントニオはロレンツェオを殺してしまったんだろう。

アントニオは本当に混乱していて、色んなことに直面しすぎていっぱいいっぱいだったのだと思う。アントニオは「のろい」と言われていたけど、知的障害なのではないかという指摘もある。お兄さんと比べられて生きるのも嫌だっただろう。原作では、お兄さんのことを嫌いだ、と言っているらしい。

最後のところ、私は正直今とても混乱している。

最後のシーンのことはさておくとすると、

ともかく、後半までの劇中に溢れ出るエネルギーと、キラキラと輝く3人から目が離せない。ディナーのシーン、街に繰り出して踊るシーン、走るシーン、イヤホンをつけて二人だけで学校で踊るところ、ペンキを塗り直す時の三人だけの魔法の国。

思わずスマイルになってしまう。あまりにキラキラしていたし、あーこれ最高だ、と思いながら観ていた。でも、だからこそ本当にラストが、、、、


「Tシャツ洗わないで置いて。額に飾るから」

「ぼくは死なないよ」

一生忘れられない。

あと、アントニオの

「ぼくなら絶対に4Pなんかさせない」という言葉も。

アントニオはブルーのこと最初から見ていたし、やっぱりブルーのことを好きでいたように思えたけど、ではなぜロレンツェオにキスしたのか…やっぱり最後のところの疑問に行き着く。

ブルーの最後のバイクで泣くシーンも観ていてもうなんかわたしは自分の感情をどうしたらいいか分からなかった。


ロレンツェオの両親のことも考えるとさらに本当に心が痛む。


もう一度観たい。

この映画を日本に持ってきてくれた黒崎さんという方は、飛行機でこの映画に出会ってこの映画のために配給会社を立ち上げて配給権を購入したらしい。そのエピソードも最高にかっこいい。まだ日本に配給されていない作品で素晴らしい作品はどのくらいあるのだろう、と思った。

この夏イタリアに行くのがさらに楽しみ。イタリア語も勉強したいな。

監督がインタビューで、「多様性はない。違いだけ」と言っていたのが心に残っている。

あ、あと最後にもう2個!ロレンツェオが笑顔で中指立てるところと、like Antonio でしょ?ってブルーに言われたあとに Non... Si... っていうところが最高に好きだった!
想像以上にポップな演出だけど、起きている事は大分重め。
好きな要素は多いけどブレも気になって素直に思い切り楽しむことはできなかったかも。もう少し強く感情移入したかった。

直情型なロレンツォとブルー。
ハジける二人に合わせるように楽しむアントニオのバランスにどこか危ういものも感じつつ、ワイワイやってるハズレ者3人をニヤつきながら観ていたら、あまりにも唐突なラストに呆気に取られたまま終わってしまった。
事の分岐点・救いの道・正しい進み方を明確に観せてくれるけれど、ロレンツォが死んでしまった直後にその映像は、ただただ辛くやりきれなくて憎らしい。

お洒落なファッションに身を包んでニコッと笑うロレンツォが可愛いけど、辛い事があるたびに頭の中で幸せな現実を創り出す姿が切ない。
死んだ兄を側に置いて会話をするアントニオと、歳上彼氏とその友達からの強かんを自らの希望だったと飄々と話すブルーにも共通していた。
私も人生なかなか上手くいかないくて頭の中にもう一つの現実を持っているので、3人のこの部分にはかなり共感してしまったな。
大なり小なりどんな人にも当てはまることだとは思うけど、ハッキリと映像で表現されるとグッと来るものも大きい。

ファッショナブルで開放的で寛容なイメージのイタリアとは思えないくらい、保守的で排他的な学校の生徒と先生にはつくづく腹立たしく思う。
少々行き過ぎな気のするロレンツォの行動も、それを受けてのアントニオの行動も最後の悲劇も、こんな環境じゃなければ・追い詰めるものがなければ…と考えずにはいられなかった。
ただやはりあそこまで3人ベッタリ仲良し!な関係に、強引に恋愛をねじ込むべきではなかったのかもしれないな…何を言ってもタラレバになるし、現にこの映画の元となる事件があるしで答えなんて無いんだけれども。

音楽に合わせて踊り弾ける、ミュージカルモドキ的なシーンが印象的。
ただ、そのひとつひとつが結構長くしかも多用するので若干押し付けがましく感じてしまい間延びしているように思えたのが残念。
大切なイメージシーンではあるけど、もう少しテンポ良く心に響くようなものであって欲しかった。

胸が張り裂けるようなラストだと思うけど、残念ながらそこまで感情移入できず。
納得がいかなくて色々考え込んでしまう作品だった。
その割に言いたい事が多くて支離滅裂な文章になってしまった気がする…
好きなところ
・アントニオに招待状をわたすところ
・三人それぞれの両親
・写真

ラストに納得できない……
変わるべきは本当にそこだったのでしょうか
前半のポップな友情青春ストーリーと後半の三角関係残酷ストーリーの落差が激しすぎて脳裏に楔が撃ち込まれたみたい!もし親友だと思っていた友が告白してきたら?自分だったらどういう行動が二人にとって正しいのか?実際の事件を本にした小説が原作とのこと。
わかりやすく表現してる映画だったと思う。
途中までのノリのいい音楽に乗って楽しくしてるシーンたちがラストの悲しさを際立たせる感じ。
当人たちは悪くないのに、世間の価値観に押されてしまう。
やまゆり園の事件を思い出した。犯人は単に奇特な狂った人っていうわけではない。社会の排他性が表に出た結果なのだと思う。
色々な人がもっと生きやすい世界になりますように。

始まって5分でもう、ああすきなやつだって確信してしまった

途中までがにこにことしてみてしまうくらい本当に幸せだったから最後でとても悲しくなってしまったなあ

ボーンディスウェイのとこだとか、ペンキ塗るところだとか、本当に素敵すぎるなあ

ウォールフラワーをみたときみたいな感情を久々に感じたかもしれない。
お気に入りの映画に入ると思う。

というか三人とも顔立ちが整いすぎや。
眩しすぎる完璧な友情。かけがえのない日々。
それがまさか永遠に失われてしまうなんて思ってもいなかったので、深ーーーい喪失感に襲われている……。
とてもいとおしくて、幸せを祈らずにいられない3人だった。

周囲の大人たちもまったく完璧ではないながらも親として努力しているところがとても誠実。みんなそれぞれが一人の人間だった。

世界中にいるであろう、こんなティーンたちが残らず最高に幸せになれ。絶対なってくれ。
ロレンツォ役のRimau Ritzberger GrilloはBreakfast on PlutoのCillian Murphyを思い起こさせる。
辛い辛い現実を、空想することで乗り越えてきた。自分らしさを隠さない、健気な少年。
きっと皆の太陽になれた、そんな彼の恋心が切ないんだ‥
恋と友情と家族と差別と。思春期ならではの悩み。
はみ出した三人は友情だけで結ばれたのではなく、そこにそれぞれ一方通行の恋心が含まれていたのが悲劇だったのかもしれない。
恋は心を歪めるし、強くも弱くもする。
自分の中で、事実を歪め、中傷を受け、納得した振りをして生きて来たブルーが哀し過ぎる。せめてそこだけは償われて欲しい。

人生に、あの時こうして居たら・・は付き物だ。だけど、本当に、何とか出来ていたら・・と、ブルーは思わずに居られないだろうね。

壁に中傷を落書きをする病んだ心も同じだけど、上手く受け入れられない。上手く感情を表せられない。
不器用で、まっすぐだからこそ・・傷付いた親を相手に、更に追い詰められていたんだよね。
哀しくて哀しくて堪らない。
幸せになって欲しかった人たち。ここを乗り越えたら、いつか笑ってまた会えたかもしれないのに。
あまりに鮮烈過ぎて、心に深く刺さっている。
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