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ターミネーター ニュー・フェイトのmのレビュー・感想・評価

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全体的に演出が良くないとか(絶対この監督にやらせるべきじゃなかったやっぱディヴィッド・リーチに任せようちゃんとドラマが描けて肉体アクションできる人に)、マッケンジー・デイビスの身体を張ったアクションは良いのにそれ以外のアクションがCGまみれ過ぎて身体性に欠ける故に興奮に結び付かないとか、全く意味のない寄り道を何度もする脚本のグダグダな迷走とか(EMPなんだったの?)、いやSFとして破綻してない?な設定とか、結局フェミニズムというより性別を変えただけの古いマッチョイズムなのでは?とか、色々問題山積みなのは分かってるんですよ、百も承知なんですよ・・でもね・・・・
『世代の違う女性たちの連帯=シスターフッド』、これね、僕の大好きな題材で・・もうね、好き過ぎて足りない部分を勝手に脳内補完してそれはもう楽しく観てしまったんですよね・・うん、好きなんです・・
超カッコいいリンダ・ハミルトン、強くて一途なマッケンジー・デイビス、目ヂカラのナタリア・レイエス、この3人が好きだった。特にマッケンジーが良い、彼女はいつも素晴らしいのだけど今回も良かったな、彼女の目には語らぬ切ない強い感情が漲り、細身ながら筋肉がしっかり付いた長身の肉体にタフさを背負いこむ。3人の身長差も良い。まさにシスターフッドな関係性が素晴らしい。うん、結局マッチョイズムだからフェミニズムではないのではという言説もね・・分かるけどね。でもシスターフッドだった。ターミネーターでがっつりシスターフッドが観れるとは。『救世主の「母」』ではなく・・というのもあって(でも種明かしの未来のシーン微妙よね)、『今』の映画に刷新されていて良かった。燃えるシスターフッド活劇。
メキシコからアメリカへの越境というのも『今』の映画だった。


一歩引いたシュワちゃんの優しさもまた良い。女性たちに主役を譲っていて、主張しないのが良かった。つまらないジョークを言うのがユーモアになっていなくて普通につまらないのはちょっとまずい。

悪役REV-9は性能的には特に新味は無いのだけど、最初にダニーの父親に会った時のシーンの終わりの笑顔に独特の爽やかな不気味さがあって、この時のガブリエル・ルナの芝居が素晴らしかった。全体的に今までの悪役の機械的なクールさとは違って爽やかに微笑みつつジョークを言ってる感じは新鮮。



T2ファンの皆様は冒頭大丈夫でしたか?本当に心配。あそこまでするなら、もう少し丁寧に後でフォローしようよ脚本・・・


それにしても、ラストほんとに「まどかマギカ」でしたね。ここでも脳内補完して勝手にグッときてました。百合?、いや愛かな。
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