ゆき

運命は踊るのゆきのレビュー・感想・評価

運命は踊る(2017年製作の映画)
3.7
神か悪魔か

踊らされているのか、自ら踊っているのか。
焦燥感に煽られてずっと続く緊張。
落胆して希望が戻って、その後という3部に分かれているが、展開はスロー。多くは語らず、視覚で変動を追っていく。
想像できる範囲の悲劇はどうにか避けてくれと強く願えど、運命は回る。つかの間の安堵も最上級のいたずらに感じた。
斜めの基地は生命の境界線に置かれているという滑稽さ。
人の命を題材に、なんとも優雅に遊び倒された一作だった。
物語の中で目に付いたいくつかのものは何かの象徴なんだろうか。もう少し知識があったらもっと深く考えられるのかも。

×××
息子の戦死の知らせを受け、両親は取り乱し哀しみに暮れる。しかしそれは誤報であった。検問所で間延びした日々を送る息子はある問題に巻き込まれているとも知らず、両親は息子の帰りを待つのだった。
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