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英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・オペラ「カルメン」

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英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・オペラ「カルメン」の作品紹介

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・オペラ「カルメン」のあらすじ

ドン・ホセは恋人がいるにもかかわらず、奔放な魅力に満ちた自由で美しいカルメンを愛してしまう。すべてを捨ててカルメンを選ぶドン・ホセ。だが彼女の心は逞しい闘牛士エスカミーリョへと移っていた――。 「第1幕への前奏曲(闘牛士)」などの曲であまりにも有名なジョルジュ・ビゼーのオペラ『カルメン』。その伝統的なオペラに、オリヴィエ賞を始め数々の賞に輝くオーストラリア人の人気演出家バリー・コスキーが新しく息を吹き込んだ。男を翻弄するファム・ファタール、カルメンを演じるのはロシア人メゾソプラノのアンナ・ゴリャチョーヴァ。イタリア人テノールのフランチェスコ・メリが、カルメンを愛したために破滅へと向かうドン・ホセを演じる。

原題
製作年
2017年
製作国
イギリス
上映時間
232分

『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2017/18 ロイヤル・オペラ「カルメン」』に投稿された感想・評価

みち

みちの感想・評価

3.8

バリー・コスキーによる新演出の『カルメン』。これはオペラなのかミュージカルなのか。新しいジャンルの音楽劇だった。

舞台セットは大階段のみ。そこが酒場になったり山の中になったりする。階段を効果的に使っていたのが印象的だった。光の当て方によっては、舞台なのに絵画を見ているような気分にもなった。登場人物の服装も普通のオペラとは違っていた。皆服装が現代的で、主人公のカルメンはピンクの男性服を着たり30年代風のドレスを着ていたり。それから、ダンスが多いのも本作の特徴だった。6人のダンサーたちを筆頭に、歌手であろうと皆踊る踊る。階段もあってよく動くものだから、みんな健康になっているよとキャストがインタビューで答えていたのがくすっと笑えた。

スペイン丸出しの情熱的な『カルメン』というより、現代にもある泥沼恋愛劇を音楽付きで観ているという感覚に近かった。劇が始まったときは驚いたけど、これはこれでおもしろかった。

それにしても、カルメンは自由で大胆で自信があって、嫉妬しちゃうくらい魅力的だった。
NM

NMの感想・評価

3.5
新演出で、これまでのイメージを容赦なく、大幅に覆す。

特に、オープニングとラストは、観客にこの演出家の名前を強く記憶に残す、印象的シーンだった。
オーストラリア人のバリー・コスキー。
このオペラをとても多角的に捉えているようだ。

二幕構成で4時間弱。

冒頭にブラントームの、30の美人の条件が語られる。その中を滑るようにゆっくりと階段を降りるカルメン。闘牛士の服を着ている。

続いて工場の場面。セットは階段だけで、上手が工場だとか、奥は噴水があるとかがナレーションで説明される。

黒を基調にした舞台で、ヴェリズモ的印象が引き立つ。
「何かに取り憑かれたような」雰囲気、とコスキーは語っているが、冒頭からそれが表現されている。
実際、女工は勤務が終わった夕方でも黒い服を着ていたらしい。良家の婦人は朝しか着ず、夜は着飾る。

とは言え、まるで葬式みたいなのは、強調して意図したところだろう。
階段に各々寝る姿は、重なった棺のように見えるし、最後のドレスとマンティーリャはまさに喪服といった感じ。
幕開けから、死に向かって一直線に話が進んでいく。

舞台は一面の大階段と、額縁のような金の縁取りのみ。
その端で演技することが多いので、前席の客は見づらいのではと思った。
特に、実際の会場で、自席と遠い反対側で演技されると正直私は損した気分になるので、個人的にはできるだけ左右均等に使って欲しい。
ライブビューイングの観客にとっては関係ないのだが。

合唱隊は、ピエロのような白塗りとパンダのようなアイメイクを、したり、しなかったり、人によって少しずつ違う。
ひたいで輪郭をきっちり塗っている人もいれば、
その線をぼかす人もいるし、メイクなしの人もいる。
服はみんな違うが、色はほぼモノトーンで統一。
みんながぴたっと動きを止め無表情になると、
異様に明るく隊長が歌い出す。
その帽子とステッキがチャップリン的。その様子は非常に奇妙な雰囲気が漂う。

カルメンは、工場から出てくるまでに冒頭にで一度登場しているので、実質二度目の登場。
そのはじめの姿が何を意味するのか、そして次の姿が何を意味するのか、解釈しかねる。
とくに二回目、階段の上に登場した時は、一体何が出てきたのかと、度肝を抜かれた。
とにかく普通の服になるまでしばらくかかる。
一幕目の間には色んなことが起きるが、流石に二幕目は深刻さを増し、ちゃんと感情移入できた。

タイトルロールのアンナ・ゴリャチョーヴァはロシア出身で、童顔なのに妖艶な魅力があり、普段から艶めかしい口調と表情。
特にその眼は、他の誰とも似ていない、見事としか言いようのない美しさ。
アイメイクも映える。

ホセは特に変わった演出はなく、フランチェスコ・メリが、伸びやかに歌い、最後はやはりとても悲しい。

ミカエラは、17歳らしい雰囲気で登場するが歌い出すと美しい成熟した声で、重いわけではなく、高貴さと清純さがある。
この人は良い人だろう、と思わせる声だ。
「ミカエラのアリア」は見事。クリスティナ・ムヒタリアンが歌う。

エスカミーリョは、英雄的ではあるのだが、普通と比べてあまり高々と歌い上げない。
そのように意図したと、本人コスタス・スモリギナスがインタビューで語っていた。
別の役や演出も聴いてみたいところ。

そして個人的に目を引かれたのは、ダンサー6人。終始見事なダンスで、くぎ付けになった。肌の色も性別も様々。
舞台は急な階段であり、流石に歌手たちはそこではあまり踊れないが、ダンサーたちは大きく敏捷に動き、この演出には欠かせない効果を持った。

ある一か所、歌手が本当にひとすじ落涙させて歌う場面があった。
そんなことは初めてみたので、その場面は思わずもらい泣きした。
それほどまでに悲しい歌なのだと、初めて理解できた気がする。

新演出は、感性の懐の広さを試されるものだが、
これほどぎゅうぎゅうと広げられた演出はかつてなかった。
合唱隊がインタビューで、コスキーの練習は楽しいと語っていたが、さもありなんと思わせる。
暗いようで、非常に皮肉的ではありながら、この演出家は根っから明るい人だな、と感じた。
色々驚かされたが、またぜひ彼の演出を観てみたい。

ROHは、出演者はみな一流だが、どうも、隠しマイクは隠れていないし、そのため体が触ってガサガサと音を立てる、というトラブルが多いと思う。今回はそのあと何だか、ガガガと雑音を立て続けた。

また、字幕も独特で、急になくしたり、遅れたりして、学生が前日に一夜漬けで作ったかのような印象。
有名作品だからところどころなくても知っている人は多いだろうが、変なタイミングで消したり出したりするのは邪魔になる。
それから訳も、牧師修行とあったが、彼はカトリックなので司祭か神父、修道者、聖職者、ブラザー等のいずれかとしなければ間違いではないか。

他の劇場のものは、そんなこと一度もないので、
これで同じような料金だと思うと、考えるものがある。
また行くかと言われたらまあ行くのだけれど。
すずき

すずきの感想・評価

4.5
DVDにならないかな もう一回みたいな