chiachiachi

プラスチックの海/プラスチック・オーシャンのchiachiachiのレビュー・感想・評価

4.5
海の近くに住むようになって、身近になった海のプラスチック問題。台風のあとなど、浜辺にはゴミがたくさん流れ着いていて、ビーチクリーンをすると感じる、拾っても拾ってもゴミ、という状況については、ようやく自分ごとになりつつあったけれど、目に見えるゴミだけではなく、きれいな海の水に見えてもマイクロプラスチックが溶け込んでいたり、すでに自分たちの体内にも取り込んでる、いう事実を知るととても怖くて思わず思考停止しそうになる。

小学生の頃に学んだ、フィリピンのスモーキーマウンテンのゴミ問題についても、今回、映画の中で再会し、ああ海と空は世界で繋がっていたんだということを再確認し、痛感する。世界のどこかで捨てられたゴミは、回り回って自分たちの目の前に出てくるということ。世界の問題は地球の問題で、もうすでに自分たちの問題になっているということ。

海の現状を突きつけられて、海の生き物や次世代の子どもたちに申し訳なくなるとともに、映画で示されているプラスチックを無害化する技術革新やソーシャルプラスチックの取り組みなど、人間が作ってしまったものを人間が解決するために行動していくことの大事さ、問題を直視することの恐怖心を乗り越え「正しく知ること」の重要さを再確認できる作品。
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