負けて尚、ボクシング映画にハズレ無しのジンクス。
同じ時期に様々な作品を観ると、全く関連のない作品同士が奇しくもテーマがリンクしてさらに個々の作品の深みが増す事がある。
本作もそれがあり、同東京国際映画祭のコンペ部門に出品されている「最低。」と同じ匂いを感じる。
自分を傷つけ、
男は体を張り
女は体を売る
家族は心配し、もう辞めろと言い寄る辺りも心情的には似ているのか?
光が当たるのはほんの一欠片の頂点のみ。
あとは消耗され捨てられる運命。
本作は勝ち負けだけの価値基準を超えた、人の測り方を見せてくれる。
「スパーリングパートナー」と「最低。」は、セットでの鑑賞が吉。
どちらの作品も家族の物語でもある