ぞみ

リズと青い鳥のぞみのレビュー・感想・評価

リズと青い鳥(2018年製作の映画)
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なんてこった……

2024/1/5
本作に衝撃を受け、即座に『響け!ユーフォニアム』1期と2期を全て鑑賞し、もう一度本作を観ました。初めて観た時は衝撃がすごく、夜なかなか寝つけませんでした。2回目の今回は、じんわりと、音楽が、それぞれの感情が流れ込んでくるような感覚でした。部の空気感やそれぞれの人物の背景が分かっている分、よりじっくり楽しめました。

「みぞれのオーボエが好き」
みぞれの「好き」と、希美の「好き」が、同じでないのがつらい。希美は、みぞれから自分に向けられるまっすぐな「愛」を、受け入れない。わざと気付いていないフリをしたり、みぞれの気持ちを無視したような物言いを、みんなの前でしたりする。みぞれは本気なのに、それを分かっているのに、「みぞれのジョークでしょ?」と言って誤魔化す。「なんだか、私たちみたいだね」私は、重たい愛で閉じ込められた、リズの鳥籠から羽ばたいて、自由になる……。
クラスで1人だったから、自分が吹奏楽部に誘ったあの子。孤独だったから、気にかけてあげていた。自分以外に仲の良い子を作ろうとせず、健気に練習していた。頑張れ、応援しているよ。
そう思っていたのに。いつの間にか、あの子は自分を追い越していた。あの子だけが、先生に声をかけられていた。響くオーボエの音色。そうか、あの子の方が、どこまでも羽ばたいていく青い鳥だったんだ……。負けたくない。負けたくない…。

このパラダイムシフトが、ものすごい衝撃で…!!!!!私はもう………。

みぞれに対する劣等感などをいろいろと拗らせていた希美が、吹っ切れて?自分と向き合い始めていくラスト。ずっと気持ちがドロドロしていたけど、最後はよかったです。
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