浅野公喜

ザ・フライ2/二世誕生の浅野公喜のレビュー・感想・評価

ザ・フライ2/二世誕生(1988年製作の映画)
3.7
前作のハエ男の息子が主役になった第二作。監督は前作で特殊メイクを担当していたクリス・ウェイラスで主演は「恋しくて」や「BTTF」シリーズのマーティ役に成り損ねたエリック・ストルツ。脚本には「ミスト」や「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンの名も。

実験で使われる犬を慈しむ心優しい主人公に対し、一見彼を大切に扱ってそうで実験台としか見ていない研究員(+警備員)達が徐々に対立していくという流れで、可愛がっていた犬は殺されたも同然&常に管理され人間らしい生き方をさせてくれない所に自然と感情移入。

所長と主人公の疑似親子関係は展開によってはより悲しかったり苦しい感情を湧かせる事が出来た気がしますし、終盤の完全にハエ男化した際のビジュアルは「エイリアン」的なハエ要素が余り無いものだったり、エンディングもやや都合が良かったりするのですが終盤では主人公は殺さず捕獲すべきと考える所長とさっさと殺すべき警備員側で対立が起きることでよりスリルが増し、顔の肉が溶けたり上から来るエレベーターで頭が潰れるといったケレン味溢れる箇所や実験台となった犬が伏線となる因果応報的な最期も有ったりと前作よりB級ぽさを感じるもののこちらも悪く無かったです。

前作にも登場した編集長、主人公達に冷たいようで車をあげたり妙に優しかったりするのがちょっとリアルで印象的。
浅野公喜

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