1974年にアイスランドで発生した2件の失踪事件を追ったドキュメンタリー。
この事件は20世紀に起きたアイスランド史上最大の事件と言われているらしく、でも2人の失踪事件がなぜ“最大”とまで言われるのかが疑問でした。
しかし、この事件はアイスランドという国や社会そのものに変化を与えたと知って納得。
事件自体は未解決で真相は今も判ってはいませんが、この作品の焦点は当時のアイスランドの全体的な空気が冤罪を生み出したのではないかという部分。
そして、人間の記憶の脆さ。
この事件からは、人間という生き物のあらゆる意味での不確かさや曖昧さを思い知らされます。
日本でもマスコミの報道の仕方や民衆感情により生み出された冤罪事件もありましたし、今でもそう言った事件があります。
人が真実を求めそれを裁く事の難しさをまざまざと見せつけられた作品でした。
