地底獣国

Thunderbolt Fantasy 生死一劍の地底獣国のレビュー・感想・評価

Thunderbolt Fantasy 生死一劍(2017年製作の映画)
3.5
TV2期の前に劇場版第一弾を紹介。

前半は小説「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 外伝」の「殺無生編」を元に映像化したエピソード。殺無生と掠風竊塵の過去の因縁が明らかになるわけだが、両者が出会う前、無生がどれぐらいの悪党だったのかはっきりしないため、ひたすら煙管野郎の悪辣さが際立つ(虚淵玄がドン引きするレベル)。

アクション場面は殺無生と鐵笛仙の闘い、その後で無生が満身創痍になりながら殺戮を繰り広げるところが劇場版仕様の超絶クオリティで「どうやって撮ってる?」しか頭に浮かばない。エンドクレジットでメイキング流れるんだけどそれ見てても分からん。

さて後半は、「殺無生編」があまりに殺伐としていたので中和するために?虚淵氏が書き下ろしたエピソード。

旅を続ける殤さん、とある酒場で殤不患を自称する男と出会い、彼の語る武勇伝を聞かされることに。とんでもない大ボラだけど部分部分リアリティのある話を語るこの男実は……。

こちらはこちらでコメディ、アクション、ハートウォーミング(いや本当だって)と盛りだくさんで単独の話としては面白いんだけど、前半とトーンが変わりすぎて一本の映画としてはやはりチグハグ感が否めず。真ん中に15分ぐらいのブラックな笑いの入った話とかあれば良かったかも。

最後に2期の主要登場人物(蠍瓔珞、嘯狂狷、浪巫謠)を紹介しておしまい。最後の方で嘯狂狷の人形持たせてもらってる虚淵氏が嬉しそうでなにより。
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