相変わらず最高のガンギマリ映画。柴田というコミュ障かつ現実逃避気味の男と倫理観ゼロの暴力兄弟の殺し合いがメインの物語となっていく。
これまで｢べー。｣｢スロータージャップ｣と倫理観ゼロ、法治国家感ゼロの殺し合いや犯罪行為についてキャラを変え、方法を変えて語ってきたが、ここで一度の着地を見せたように思う。
前二作と違うのはしっかりも構成されているということ。最初から柴田という男にフォーカスされていて、犯罪行為含む凶行と彼の疾患や障害と思われる言動や些細な行動が共鳴していく感じが恐ろしくてたまらないものとして描かれていく点は｢スロータージャップ｣の無駄な前半からの反省ともいえる。
他にも人らしさ、法治国家らしさがかろうじてある点は本作を観やすいものにしている。特に最後の法廷でカット(イラスト)はなによりも安堵させてくれる。
自分は柴田vs彰文のデスマッチを希望したいがいつかやってくれないかなと期待している。
