れおん

マスカレード・ホテルのれおんのレビュー・感想・評価

マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)
3.2
ホテル・コルテシア東京で繰り広げられる、ホテルマンと捜査一課の刑事の犯人探しミステリー。人を信用し、人事に尽くすホテルマンと人を疑い、人を欺く刑事が "同じ" 目的のために一時的に協力する。
「HERO」シリーズの鈴木雅之監督と木村拓哉がおなじみのタッグを組み、脚本は「ライアーゲーム」「信長協奏曲」を手掛けた岡田道尚。長澤まさみ・小日向文世・松たか子などといった、日本を代表する名俳優・女優陣が総出演するマスカレイド。
どうしても好きになれないドラマ調の映画。2時間では長すぎるし、短すぎる題材のように感じた。しっかり作り込むのであれば、連続ドラマに。端的に話の筋を通して、観客にワクワクのひと時を感じさせたいのであれば、2時間ドラマ枠で収まるように短く。"時間" 的に中途半端なような気がした。
原作が東野圭吾さんのこともあり、ストーリーとキャラクターは綿密で良い作品になる要素は固まっている。しかし、演出の部分や映像に写ってしまうものに少し不可解な点が多くあった。話の流れが掴みやすくなるように工夫されているところ、それぞれのキャラクターの人物像であったり、ストーリーの展開であったり、枠に収めるための工夫が返って矛盾を生み、その結果飽きてしまった。
なぜ人を殺そうと思ってしまうのか。その憎しみはどこから生まれるのか。この映画の "殺人" は正義ではない。
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