ワールドカップでにぎわうスペインの小さな町で、テロリスト集団はひたすら指令を待ち続け、できるだけ”普通の生活”を送っている。どこかずれてて、近所の人との交流の中で、資金作りのため隣人のシャワー室の修理をすることに・・・
完全武装解除のニュースが新しいETA(バスク祖国と自由)。テロリストを名乗る四人は時にバスク出身でもなかったりするが、「ostias!」を連発し、バスク人を装う。自虐的ブラックコメディとして痛い笑いを繰り広げ、それに交差するワールドカップの最中のスペインの浮かれ具合がマッチし、心地よいコメディを繰り広げてくれる。途中でバスク地方の歴史を主人公自らが話してくれるシーンもあり、その歴史を簡単に知る事が出来る。
非常にスペインらしいコメディであり、細部に渡って細かい笑いの数々にもスペインらしさを感じさせ、何も起こらない中で心情が変わって行くのがいい。