DJあおやま

映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~のDJあおやまのレビュー・感想・評価

3.8
やってきました、年に一度のお楽しみ“劇場版クレヨンしんちゃん”。いくつになってもやっぱり観に行かないわけにはいかない。今回は「全篇ノースタント」というキャッチコピーがあまりにも秀逸。

なかなか特筆すべき点が少ないものの、良い意味で安定・安心の出来栄え。
今回は悲しいシーンやお涙頂戴シーンがなく、全体的に肩の力を抜いてユルく楽しむことができた。

ひとたび口にすると凶暴化してしまう“ブラックパンダラーメン”をめぐるストーリーで、劇場版クレヨンしんちゃんではお馴染みといえる“パンデミックもの”。
そして、今回は野原一家ではなく、カスカベ防衛隊をメインに据え、彼らの友情をアツく描いている。また、そのなかでもマサオくんにフォーカスしていて、彼の抱える苦悩にグッときてしまった。

“ぷにぷに拳”という武術が登場し、それは9つの技で構成されている。その一つ一つの技を修行し会得し、そして活用する、この流れが少し雑に描かれいたのが残念。

オープニングテーマは、6年連続の『キミに100パーセント』。せっかくももクロが最新シングルで『パカッポでGO!』をカバーしているのだからそれでも良かったのでは。いい加減に変えてほしいもの。

本編とはないが今年はなんと入場特典がなかったのがガッカリ。



【以下、ネタバレ含む】

後半、ラスボスポジションの“ドン・パンパン”が早々に倒され、“ラン”が闇落ちしてラスボスになるという展開は、劇場版クレしんとしては新鮮だった。
また、クライマックスの『ジェンカ』は、ユルさと幸福感がたまらなく好きだった。

今回は春日部を舞台にしているだけあって、お馴染みのキャラクターが次々に出てくるのが良かった。隣のおばさんや埼玉紅さそり隊、ミッチーとヨシりん、四郎さんなどなど。留学生のロベルトやマスターヨダなんかも出ていたのはつい嬉しくなってしまった。
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