ノラネコの呑んで観るシネマ

ホース・ソルジャーのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

ホース・ソルジャー(2018年製作の映画)
4.0
9.11後のアメリカによる侵攻前夜、密かにアフガニスタンに潜入した12人のグリーベレーを描く戦争秘話。
彼らの任務はタリバンと戦う北部同盟のドスタム将軍の信頼を獲得し、タリバンの元に爆撃機を誘導し、北部同盟と共に要衝マザリシャリフを奪還すること。
12人のアメリカ兵は、慣れない馬に身を任せ、荒涼とした大地を進まねばならない。
アフガン戦争の特殊部隊を描く実録物というと、ピーター・バーグ監督の「ローン・サバイバー」が記憶に新しいが、こちらはどちらかというともう少しフィクションよりの作りだ。
タリバンは明確に“悪”と描写され、クリス・ヘムズワース演じる主人公が、ドスタム将軍と次第に信頼関係で結ばれ、共通の敵に立ち向かうあたり、むしろ「ラスト・サムライ」を思わせる。
実際、大筋は史実通りだが、ディテールはかなり脚色されている模様。
爆撃機の誘導が主任務なのに、なぜかタリバンの虎の子ロケット砲を潰すのには爆撃を要請しないなど、疑問符がつく部分もある。
しかしバリエーションの多い戦闘描写は迫力があり、アクション映画としてなかなかの仕上がり。