せきとば

カメラを止めるな!のせきとばのネタバレレビュー・内容・結末

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

本当に良くできてた!ギリギリ映画館で見れてよかった!


俺らが散々バカにした「邦画だって現場で味噌汁つくって頑張ってる!事件」だって、本来はこういう節々の情熱の一角であることは確かで、そういうこれまでの現場個々人の本気の歴史が積み重なって、珠玉としてこの映画になったのだとしたら、それもまた無駄ではなかったということですよね。


音響面について、元々低予算映画なので言ってもしょうがないかもしれないけど、とにかく映画館向きではない処理だったのが気になった。

じゃあこれがハリウッドレベルの音響になったとしたら、まぁやっぱり違和感しかないが、それこそ地方バラエティの再現Vみたいなカスカスさは一度気になってしまうとどうしてもキツい。それとは逆に「このボリュームにこの狭い音像で聴かせるにはその音もっと削らないと無理でしょ…」ってのもあった。

テレビやPCだったら許容出来るレベルだけど、それらの視聴を前提にすると序盤の伏線パートをあんだけ引っ張った効果が薄れてしまうし…それを差し引いても映画館で観れてよかったと思えるのはやっぱりお話としてめちゃ面白かったからなんでしょうね。


どれだけ頑張ったにせよ、作品として面白いかどうかで言われると「これ観にきたの間違いだったかな…」となってしまう出来の生中継ドラマをつくったこの世界の人たちの今後がどうなっていくのか凄く気になった。いずれにせよこのドラマをつくる前と後で確実に人生は分岐しただろうし、それはなにより結末が物語っている。


自分自身、そういう気持ちになれる仕事現場を沢山経験していきたいなと思えた良い映画でした。
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