間々田陽紀

ドント・ウォーリーの間々田陽紀のネタバレレビュー・内容・結末

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

※映像の中で度々出てくる本人の風刺画の使い方は、全体の映画の流れをぶち壊すことなく上手く挿入されていたともいます。風刺画が素敵でしたね。

※主人公が幼い自分を捨てた母親と空想の中で語り合うシーンは、この映画の中では結構重要なシーンだったと思います。でもそのシーンで主人公の背景に《生々しい映像》で母親を浮かび上がrせていたのには違和感を覚えました。もっとぼんやりとした映像の方が良かったと思います。そうすれば主人公が語った《母親を許せて初めて自分を許せる》と語ったセリフがより生きたと思います。

※映画の中で随所で時間軸が過去と現在を行ったり来たりするのですが、映像をスナップ写真を流すみたいに上に引き上げていく映像処理はとても雑なように写りました。残念なシーンでしたね。

※風刺漫画家である主人公が身体障害やアルコール中毒を前向きに乗り越えていくという素敵な映画ではなく、結構主人公が人間的に悪い要素を多く抱えているところに一工夫されているように思われ実際がそうだったことを遠慮なく描いていることでこの映画は成功しているように思えました。

※この映画で主人公がグループセラピーに参加しているシーンが数多く出てきますが、アメリカ映画やTVドラマでは結構見慣れたシーンなのでそれだけ世の中に浸透しているということなのでしょう。

※最後に見終わって、やはり過去と現在との時間軸の狭間の中での展開が、脚本的にも映像的にも《粗雑》なように思えてなりませんでした。もっと丁寧に創り上げていたら良かったのにと思わざるを得ませんでした。
間々田陽紀

間々田陽紀