このレビューはネタバレを含みます
原題『Monochrome』
制作者は共感覚に基づいてこのタイトルを付けたと思われますが、邦題は『キラー・サスペクト』というちょっと残念というか分かりやすいというか、そんなふうになってます。
撮影は主にミッドランズとバーミンガムで。海岸場面は英国南西部にあるイルフラクームで行われたそうです。
この作品に謎やひねりはないも同然。
取ってつけたような巨額詐欺事件が挟み込まれるだけで、あとはただ、トラウマを抱えた社会病質者の主人公エマ・ローズ（演：ジョー・ウッドコック）が衝動の赴くままに富裕層の雇い主を殺していくという話。
もう一方の主人公、新人捜査官ガブリエルは共感覚の能力を持つ男なのですが、こちらは設定がうまく活かされていません。
ストーリーはともかく、ジョー・ウッドコックのこしゃまっくれたというか小憎たらしいというか、そんな顔（表情）がとても印象的です。
イギリス生まれの彼女は2000年にキャリアをスタートさせ、テレビドラマと映画あわせて30作品ほどに出演しています。
本作は2016年に撮られたので、御年27才くらい。小柄だからか作中ではもっと若く見えます。
ともかく、意味深なオープニング映像に続いてすぐ登場するジョー・ウッドコックの外見に惹かれるかどうかで、この作品に対する評価は大きく変わってくると思います。
なので、わたしはけっこう楽しみながら最後まで観ましたけど、人には勧められません。
ちなみにヌードや絡みのシーンは脇役含め一切ありません。
