「エンタメ大作を撮ってやる」という心意気がひしひしと伝わってくるような映画だった。
かなり大規模な設定とストーリー、細かいところまでこだわられた台詞、大作的な撮り方と演出。
どれをとっても、「小規模な自主映画になんかしない！」という監督の強い意志を感じる。

が、同時に、予算がなければ大作は撮れないという現実もまざまざと見せつけられる。
どんなに大作を目指しても、実際に描かれる舞台は大学の図書館か室内しかない。
この手のホラー映画には欠かせないだろう、血みどろなスプラッターシーンもない。
有名人も出ていなければ、印象的な音楽や効果音もない。

やりたいことだけがはっきりと伝わってくるのは、ちょっと観ていて痛々しかった。
予算に合った規模の映画作りを目指すのか必ずしもいいことだとは思わない。
小規模な自主制作映画で、大作を撮ろうと目指すのだってありだろう。
けれど、予算や制限内でどれだけその意思を貫けるかの工夫をしなければ、それはただの予算不足の映画になってしまう。

結果的にこの映画はわずか52分という長さで、小規模な自主制作映画らしいとしか言えない結末に落ち着いてしまう。
だとしたら、やり方は別にあったと思う。少なくとも目指すべきは大作ではなかったと思う。
とても気の毒な映画だった。

こういう不調和音って不気味過ぎて雰囲気好みです。何も起こらなくてもそれだけで怖くなるﾌﾞﾙ

この尺の長さがちょうど良いので寝る前の深夜にもう1本。
なのでこの恐怖は更に深まりました。

ホント､恐怖は自分の中で作られるものなんだなと思います。

日常を演出して恐怖をミスリードする…
都市伝説、洗脳するCD、赤い靴、人気のない図書館が醸し出す雰囲気、、
ここまで日常のディテールを描く？演出を間延びと感じるかは見るタイミングなどで変わるのかなと思います(^^;

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