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お星さまのレールのmitakosamaのレビュー・感想・評価

お星さまのレール(1993年製作の映画)
3.3
女優の小林千登勢の自伝的な児童文学をアニメーション化、とのこと。

今の北朝鮮と満洲の間辺りで育った少女、ちとせ。親子仲良く裕福に育ったが、太平洋戦争からの終戦によりソ連の侵攻から逃れ帰国を目指す…という話。

裕福で朝鮮人のお手伝いもいた小林家。
妹も居たが腸チフスで亡くなっちゃう。

お手伝いさんが縫い針を残していたズボンを履いて、ちとせはお尻に針が刺さり大手術に。
お手伝いさんはクビになっちゃうけど、街で娼婦風ななりで見かけちゃう。

戦争になり少しずつ影響が。ちとせにとっては赤いランドセルが貰えなかった事がショック。

日本の敗戦により、ソ連兵の包囲網から38度線を越え日本への帰国を目指す。
その際の旅路の方向を見たのが星座。故にお星さまのレール、とのことだ。

この映画は原作からアレンジが多いらしく、割と反日な改編が多いそう。それ故に左翼的だと批判する意見も多いそうな。

史実が右か左かどちらが正しいかはわからんが、話の本筋である“お星さまのレール”に関してはもっと深く掘り下げても良かったのかな、とは思う。
生きて日本に帰る、という希望の道標を辿るという切羽詰まる中に輝くセンチメンタリズムこそ、この物語の最大のポイントだったのにね。
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