よんたくろーす

恋は雨上がりのようにのよんたくろーすのレビュー・感想・評価

恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)
3.4
原作読破済みでやっと映画版を鑑賞。

敢えて一言でいうと、「後半20分からとんでもなく面白い映画」。
序盤から中盤までは、マジで席を立とうか迷うレベルで面白くない。
だけど、ラスト20分から素晴らしい巻き返しだった。

なぜ、序盤から中盤までがつまらないと思うかというと、原作ファンから見てもストーリーが散らかってる。
そもそも、本作の一つのテーマでもある「おっさんに恋をする女子高生」という点をボカしてしまっているので、序盤は何が何だかホントにわからない。
さらに、中盤過ぎたあたりで急にクセが凄い新キャラも出てきて、頭の中が大混乱。
原作読んでない人から見て意味わかるのかな?
さらに大泉洋も、借りてきた猫ならぬ、"借りてきた大泉洋"状態。
全然良さが出てない。

しかし、ラスト20分でとんでもない巻き返しをみせる。
オリジナルの補足を加えつつ、原作をほどよくスポイルして、今までの説明不足感はなんだったのかと思わせるぐらい映画として綺麗にまとめている。
オチも原作ファンからみて、お見事と言わざるをえない。
大泉洋がいつもの良さを取り戻したうえに、小松菜奈も本領を発揮し、思わず泣きそうになった。

この映画をお金を払って見にいくのであれば、一度原作を読んで面白いと思うか確認した方が良いと思う。
この映画は"恋愛作品の皮を被った大人の青春作品"である。
なので、恋愛映画だと思ってみてしまうと、肩透かしを食らう可能性が大。

そもそも原作は、闇金ウシジマくんと一緒に連載している上に、ベルセルクネタが出てくるような漫画なんだから、少女漫画的な恋愛なんてやるわけない…。