このレビューはネタバレを含みます
まごうことなきブロマンスなのでお好きな方にぜひお薦めしたい作品です
スパイ映画でこんなに血や暴力の描写が少ないものも珍しいのでは しかししっかり緊張感やスリルも感じられます
とにかくファン・ジョンミンとイ・ソンミンの演技が素晴らしい
ファン・ジョンミンは表向きのビジネスマンとしての顔とそれが剥がれ落ちてスパイの顔に変わる瞬間がとてもいい
イ・ソンミンは前半威厳ある高官の威圧感をビシビシ感じさせてくれるが後半現れる国を思い憂う優秀な人物の孤独な表情に胸を打たれる
閉塞的な状況の国に変革をもたらすのは1人の英雄なのではなく良い方向に行けるように心を砕く個々の気持ちが大きなうねりになるのではないかと思わせてくれる
ビジュアル的に地味目の本作だけれどチュ・ジフンの惚れ惚れするような軍服姿（軍服の美しさには危険な香りがついてまわるものの）が花を添えています
相反する立場の2人が人間的に信頼し合い協力するようになる姿は尊いく、奇跡のような出会いに思えます
前半の重々しい雰囲気からは程遠いロマンチックな結末に好みは分かれるかもしれないがさらにその後に来る苦さを含めて個人的には最高のラストだと思います
