ユナマリア

工作 黒金星と呼ばれた男のユナマリアのレビュー・感想・評価

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)
5.0
スパイものながらアクション無しで、ほぼ会話だけで進む作品。

黒金星(ブラックヴィーナス)と呼ばれる韓国のスパイが北朝鮮に潜入する話だが、実話であり、且つ当時の状況を具体的に表現しているところが凄い。

国家安全企画部のパク・ソギョンは突然謎の男達にどこかへ連れて行かれる。

辿り着い先にいたのはチェ室長。

なんと今日から自らの身分を捨て、ミサイル開発をしている北朝鮮に潜り込めと言われます。

国家の為にパクは徹底します。

酒に溺れて博打を続け、結果自己破産までします。

そしてパクは見事に商売人へと変貌を遂げ、北朝鮮の対外経済委員会のリ所長との接触に成功します。

今のところ身分はバレていないものの、危険なやり取りが続きます…

この手のスパイものは登場人物と専門用語が多くて、置いてけぼりになりがちだが、「1987」「国家が破産する日」と同じように、見事な脚本ですんなりと観れてしまうのが凄い。

なんと言っても北朝鮮へ入国してからの緊張感が恐ろしい。

最初の橋のシーンや金正日との接見は、正に手に汗握る展開だった。

大変素晴らしいラストも心に響いた。

また近々鑑賞しようと思う。
ユナマリア

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