穂苅太郎

沈黙、愛の穂苅太郎のレビュー・感想・評価

沈黙、愛(2017年製作の映画)
1.0
ある意味ミステリー。
とにかく裁判劇で絶対あってはいけないストーリーがいろいろ破綻している。これはツインピークスか?いやそんなシュール表現ではないぞ。

(ネタバレ:以下破綻個所を覚えているだけで列挙)
裁判で骨子となる殺害現場の映像が、監視室は誰かに燃やされたわけで、なぜかファンクラブ会長が持っている。誰が燃やして隠滅したかは不明。弁護士に娘が「久しぶり」とのセリフがあるが、意味不明で回収もされない。弁護士の同居人が映像解析しているが、この映像は全く本編には関係ない。
他にもなぜか弁護士の髪型がわけもなく急にストレートになる。娘に肩入れしているのか婚約者に肩入れしているのかが最後までぶれる。バンコクでスカウトした替え玉が意味不明な一人二役などなど。

おそらく何らかの事故があって制作終盤でストーリー変更を余儀なくされたとしか思えない。
どうにか、「こうしたかったんだな」、もしくは「こうすればつじつまを感じ取ってもらえるな」という観客の想像にたよるのみでかろうじて読み取れるが、そんなことがあっていいはずもない。
どうしてこんな映画になってしまったのかを考えるという意味でこれは歴史的なミステリーだ。
穂苅太郎

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