クリーム

アンダルシアの犬のクリームのレビュー・感想・評価

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)
3.7
ルイス·ブニュエル監督、サルバドール·ダリ脚本。美術史においては初のシュルレアリスム映画、映画においてはカルト映画の古典として紹介される事が多い。セリフもなく、断片的に変なイメージ映像が続く。シュルレアリスムとは、寝ているときに見る夢の世界を描いた表現。夢を視覚化したもの。そのため、内容とかは無い様なもの、感覚で感じとる映画。
それでも難解過ぎて、3回観なおした。有名なグロいシーンも3回目には慣れて、冷静に観れました。短い作品なので、何回か観るのはオススメです。良かったか?と聞かれたら、解らない。でも記憶に残る事は、間違いない映画。



ネタバレ↓



こんな夢の世界は、凡人代表の私には到底理解出来ません。
有名な瞳をレザーでスッーと切るシーンは、月と月を横切る細い雲と重ねて見せていて、3回観たら美しいと思えて来ましたが、他は奇妙な映像の数々と言った感じ。勿論、インパクトはあるのですが…。
奇妙なポージングで手のひらを見つめる男の手のひらから蟻が沸き、映像が脇毛に変わり、さらにウニに変わる。
道路に転がる右手首をつつく女。
女の胸の映像が尻の映像に変わる。
ロバの死体を乗せたピアノを引く男。
蛾の模様を見て男を思い出す女、リップを塗ると男の口が女の脇毛に。
扉を開けたら海で、春が来て砂浜に埋まった男女。で終わる。夢らしい映像の繋ぎ合わせで、短いのにお腹いっぱいの作品でした。

※女性が目をレザーで切られるシーンで使われたのは、死んだ子牛の目だったらしい。
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