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サイコキネシス 念力のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

サイコキネシス 念力(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

超能力に目覚める父親と、町の再開発に抵抗する娘の話。

ヨン・サンホ監督作という事で、ダメ親父の成長&親子の再生物語になっているのは『新感染』っぽいな~と思いました。
あとは、『エクストリーム・ジョブ』のリュ・スンリョン&『怪しい彼女』のシム・ウンギョンが主演という事で、かなりコメディー色が強いのも印象的。
ヨン・サンホ作品はわりとシリアスな作品が多いので、こんなに分かり易いギャグシーンが入るのは珍しい気がします。

『新感染』の路線を継続しつつ、より明るく楽しい作品を目指したのが本作なのでしょう。
ただ、個人的には残念な部分が目立つ作品ではありました。

まずは、本作の目玉である“念力”の描写。
これが地味というか、ありきたりで面白くないんですよね。
スーパーヒーロー映画を見慣れてる目からすると、物や人が動いたくらいではもう驚けない。
何か本作ならではの+αが欲しいところでした。

あとは、物語が再開発の話に一辺倒で、ちょっと物足りなかったかなと。
主人公がマスコミに取り上げられて人気者になったり、政治家や権力者に利用されそうになったりと、もっと話をスピンさせても良かったかもしれません。
敵役にイマイチ魅力がないのも、盛り上がりに欠けるんだよな~。

そんなわけで、全体的には60点のジャンル映画という感じなんですけど、ヨン・サンホ監督の新作を見ると、上で挙げた不満点が改善されているんですよね。
本作は失敗作かもしれないけど、有意義な失敗というか、ヨン・サンホ監督の方向性を決める試金石となったのではないでしょうか。
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