Tai

千と千尋の神隠しのTaiのレビュー・感想・評価

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)
4.8
これがジブリによる社会科見学!

先週に続き、今度は『千と千尋の神隠し』を劇場で!これも初劇場ですね!
劇場公開時にはシネコンも近場に出来て、家族で観に行ったのですが、私は同じ時間の別スクリーンで上映されていた『ハンニバル』を観に…
15歳なりたてで〝R-15〟なるジャンルを劇場挑戦してみたかったという浅はかな動機でしたね。内容も知らずに。笑
観終わった後の家族とのテンションの差がね。うっっすら〝豚〟というとこだけ繋がってましたね。笑

その後、DVDでは何度も観ては劇場で観ればよかったと悔いるばかりでしたが、念願の劇場鑑賞できました。ありがとうございます(*´∇`*)

肝心な本編についてですが、この千尋の冒頭の顔がね!ジブリきっての小憎らしい顔してんですよね!
大好きな友達との別れに、新しい環境への不満でブー垂れたくもなりますが、あんな死んだ魚の目のような主人公少女いる?という顔です。
それが両親と一緒に不思議な世界に迷い込み、独りになってしまい、その世界で働くことになります。

何をやってもズッコケてばかりの千尋。
最初は誰もが「こんな奴、使えやしない」と蔑み疎まれますが、その中で彼女が成長していくというのが何といっても本作の見所ですよね!
「挨拶をしろ」「礼も言えないのか」「早くしろ」と親でなく、他人に言われることで萎縮しまくっているけども、社会のルールを1から覚えていきます。

この歳になって観ると、本当によく出来てるなぁと思うのですが、職場で心が折れかかっている新入社員さんたちにもオススメできるお話です。
自分の全く知らない世界に放り込まれ〝当然のルール〟も分からず邪魔者扱いされようとも、その中にはきっと味方してくれて、導いてくれる人達がいる。
そして1つ1つの仕事を頑張っていれば、ちゃんと成果を上げ認められ、味方してくれる人がまた1人と増えていく。
仕事には誠実さと、時には忍耐が必要ということを教えてくれる作品ですよね。

そして、助けてもらってばかりだった千尋も、いつの間にか誰かの助けとなっていてるというのも本作の素敵な点です。
あんなにちっぽけな存在だったのに、いつの間にやら色んなものを変えていたというのは〝観て良かった〟と思える1番の見所かもしれません。
本編が進むにつれ変わっていくように見える千尋の顔つきが、彼女が社会で自分の居場所を得て、自立という成長を遂げているのを表しているようですね。


あの油屋にトトロも来たりするんだろうか…?
Tai

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