ういろう

スパイダーマン:スパイダーバースのういろうのレビュー・感想・評価

4.4
映像体験として一線を画し、アニメ界に新風を吹き込んだ傑作。

現在の世界でアニメといえば、ありがたいことに日本が超一流といえる。しかし、本作は日本アニメの後追いをすることを選ばなかった。ディズニーともまた違う。アメコミのオリジナリティーを、これでもかと追求した映像表現にただ驚くばかり。
最初はスパイダーマンがアニメ化されることに抵抗感、というか「実写でよくない?」と思っていた。トム・ホランド版の実写シリーズが素晴らしく、好きすぎたせいもある。
でも、本作を観終わった今は180℃違う感想を抱いている。『アニメだからこそできる表現』に留まらず、『アメコミだからこそできる表現』に挑戦している。
しかも、観る前に頭の中で想像した『アメコミのアニメ化』を、軽々と超えてくる衝撃。最初はこんなもんか〜と思っていても、指数関数的にエンジンが上がってくる。クライマックスは興奮しすぎて頭パンクしそうになった。
あと音楽がオシャレで非凡でエネルギッシュでエキサイティング。

これほど劇場のIMAXで観ればよかったと後悔したアニメ作品はない。
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