LEONkei

欲望のLEONkeiのレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
3.7
〝自分を信じて生きていますか?〟


目に見えるものが真実とは限らない。

欲すれば欲するほど盲目的となり、与えれば与えるほど真実は儚く遠ざかる。

真実を知る欲望に押し潰され苦悩するならば、いっそのこと真実を知ることを放棄すれば楽になれるのかも知れない。


美人は鑑賞するもの…。

美しいものを自分だけのものにしたいと思った瞬間、それは既に自分の手から離れ遥か彼方へ消え去って行く。

不自然なまでに対比する描写に心地よく惑わせられながら、ファッショナブルで洗練された映像が〝ミケランジェロ・アントニオーニ〟のサスペンス。

ロックバンド〈ザ・ヤードバーズ〉がライブハウスで〝ジェフ・ベック〟と〝ジミー・ペイジ〟が共演するシーンだけでも観る価値がある。


人間は自分の知っている知識や経験の範囲内で物事を考えそれを正しいと思って生きているが、実際は世の中の数パーセント程度の知識しか知らず勘違いや思い込みの人生を歩んでいる。

半分は正しく半分は間違っていると思って生きた方が、結果的に正しい方向へ導かれることになるだろう..★,
LEONkei

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