さすらい農場

欲望のさすらい農場のレビュー・感想・評価

欲望(1966年製作の映画)
3.9
✨☺️ご安心ください
ヤバい映画ではございません
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“こちらブルー439
骨董店は値下げする様子
すぐに交渉し手を打て
          Over ”

人気カメラマンの傲慢
複雑な彼に周囲は混乱
ある朝何気に立ち寄った公園
平和なアベックを思わず激写
ネガを渡してと迫る女
写っていたのは不都合な真実…

原題 : BLow-up (引き伸ばし/爆裂)

アートも骨董も[衝動]の産物
物質は一瞬で意味を失う
反核ムーブメントもロックの[狂騒]も
冷めれば一瞬で価値を失う

この世は “色即是空 & 空即是色”

世界の意味が変われば
次の日には、同じ景色も一変して見える
一つでは無意味な点(ドット)も
集まれば[イメージ]となり価値となる
[欲望(BLow-up)]は時代の転換期を激写した点(ドット)

空虚な[欲望]からの卒業
でもそれじゃ世界は回らない
全てに[意味]を与えるのは自分次第

カメラワークの緊張感
ハービー・ハンコックのサウンドトラック
'60sクールの塊
時代の結晶は今も普遍の価値を持つ
これは傑作! でもそんなに面白くない

“ お前が決めろ
      Over ”