突如、文壇に現れた天才女子高生の小説家の映画として観ると、その才能溢れる文章を見せてくれやとモヤモヤな所があるが、小説の書ける変人の映画として観ればなかなか面白い。
欅坂46のことはよく知らないが、平手友梨奈さんはエキセントリックな印象がある。そのイメージが地続きなまま違和感なく平手友梨奈さん演じる主人公の破天荒さもよい意味で芝居してる感じなくてすんなり物語に溶け込める。
平手さんの時折見せる笑顔や突如のロリータファッションなど可愛い要素があるので多分これはアイドル映画の枠だと思うのだが、突出して印象に残るのが、指をへし折る、椅子で殴りかかる、平手打ちの連打、顔面に蹴りいれる…の突然の暴力描写。北野武映画みたいな生々しさがかなり魅力的。
ラストも日常のヤバい人のエピソードだし。冒険しながらきっちり平手さんを楽しめる映画に着地してるのは凄い。小説家の創作の苦しみなんかは脇キャラに振ってるのも上手い。
そうそう北村有起哉さんのハラスメント芝居が炸裂してて良かったぞ。
アヤカ・ウィルソンさんを遠回しに罵倒する所なんか、とびきり上手いラップ聞いてるみたいでザ・北村有起哉さんを堪能出来ました。