げんき

15時17分、パリ行きのげんきのネタバレレビュー・内容・結末

15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「危機に瀕したときには行動するべし」

旅行のシーンでは、実際に旅行中に同伴者がスマホ撮影したかのような、手ブレのある映像。これで一緒に旅行しているような気分に。
登場人物の幼少期からを追うことで、事件のときに行動した背景を描き、また合間合間に事件の冒頭を挟むことで、見飽きることもない。かつスムーズに事件の流れが頭に入る。旅行シーンが決してラストに活きているわけではなく、物語の起承転結性が無い。しかしこの映画の一番の見せ場・山場は事件のシーン。だからこそ間に挟むことで興味を惹きつけておくエンターテイメント性と、イーストウッドが今作でやろうとした「現実を切り取った」映画の実現に貢献している。しかも山場をそういう所に持ってくるから、映画を二回見たような感覚になる。

部屋に『フルメタルジャケット』や『硫黄島からの手紙』のポスター。他は分からなかったな。観終わったら書いてあった文字忘れてしまった。

アムステルダムのパーティーシーンは87歳の人が監督してるとは思えない若々しさを感じたけど、いかにもクラブって感じはもしかしたら古臭いイメージなのかな、とも考えた。

主に旅行シーンだけど、そこらで見る観光客と何ら変わらないところからは、ドキュメンタリーっぽさを感じそれが現実を意味している。またドラマ性の排除と言えばダンケルクもやっていたけど、同じ実話ベースでさらに日常の出来事から事件までの経緯を扱っている。
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