人魚の眠る家のヨッシーのネタバレレビュー・内容・結末

人の死を何をもって定義するか。
原則が心停止であり、例外が脳死。
頭で考えればこうなんでしょうが、殊にこの話を子どもがそうなったらという点で描いているのが、東野圭吾という人の恐ろしさと言えば恐ろしさではないでしょうか。
脳死の話は、賛否両論があるので、こういう場で色々書くのは避けますが、篠原涼子が回復の見込みのない娘に包丁を突きつけながらのシーンは、実に見応えがありました。
東野圭吾がこの作品を通して突きつけた本質は別にしても、久々に号泣させて頂きました。
私は子供を持つ身ではありませんが、その事を差し引いても、この環境に置かれた人々の心情に没入しうる出来栄えでした。
余談ではありますが、篠原涼子と山口紗弥加が、こんなに良い役者になるとは思いませんでした。