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人魚の眠る家のalsyのネタバレレビュー・内容・結末

人魚の眠る家(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

なんか考えの浅い映画だなと思っていたら最後に監督堤幸彦ってでてきて納得。

この母親の問題は娘に依存していることではなく娘に依存して回りを見れなくなっていることのはずなのに
その違いがわかっていないから娘を外に連れ出したせいで息子がいじめられてしまったはずなのに無神経にも最後にまた娘を一緒につれて散歩するなんてシーンを撮れるんだ。

それに夢の中で娘に「ありがとう。嬉しかったよ」なんて言わせてしまったら結局母親は依存から抜け出せていないことになるじゃないか。
ならいっそ現実世界で奇跡的に娘が一瞬意識を取り戻してありがとうと言わせれば報われるじゃないか。
なぜ無駄なリアリティは残すのか?

夫婦喧嘩で冷静な夫が部下に声を荒げて怒ったり彼氏とお話しするのが楽しかったってだけのことをわざわざもったいぶって話すところも堤幸彦らしいところ。

娘の介護をホラーチックに撮るのはおもしろいが母親側の視点がなくこの女怖いでしょ~という一方的な他人の視点がなくなることでこの映画がエンタメ映画になってしまっていることは無視していいのか?

この映画が深いテーマを語っているのではない。テーマが深いだけだ。


あと娘の遺影の写真の口がニコニコしているのには爆笑した。
この写真とるために電気流したのね。
棺桶の中に脳死してからもらったものしか入ってないのもgood!
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