はじまりのクレジットで仲沢半次郎の名が目に入ってきた途端にこちらもビンビンにときめく。アイジョージのアップだけじゃないすべてのシーンに行き届く仲半キャメラにうっとり。どんぶりにたっぷり入った濁った液体啜る加藤嘉の口元アップから猫いらずパラパラしてまた啜る真上からのショット。三田佳子をみるジョージeyes、硝子のジョニーも出てくるよ。都合よく端折ってトントン進むアイジョージ物語だけど、だって72分、そのなかにも通り過ぎていく人々いろいろ。がっつり入れ墨に手拭いリメイクベストを裸に纏った関山耕司、お金持ってトンズラの谷幹一、いきなりのラテン宣言にキョトン顔の曽根っち。煙草燻らす西村晃のアンニュイぶりも最高。1200円のチケット高いぞ〜ちょっと負けろよ〜で再登場の加藤嘉。浴衣着てサクラサクラのカバーするロスパンチョスのステージ痺れた。ソンブレロのシルエットのシンプルなステージに、ちょこんと佇むマスコットみたいなアイジョージ。ロスパンチョスも認めるジョージのラ・マラゲーニャ。石松譲治→ハリー黒田→アイ・ジョージ。ハリー黒田ってなんでその名前？そのへん誰も説明してくれないしそんなことだらけだけどほんとよかった〜。ニュープリントでみるアイ・ジョージ物語、ラピュタ阿佐ヶ谷ありがとございます。

コンパクトなマッスルボディにあのフェイス、なんにせよこのビジュ強すぎるもんなと見てたら手拭いの嘉が即オメェ良いツラしてんなぁと言ってて嬉しい。ギター持たせりゃあの手つき、コントラスト強めの汗臭い画面が決まりすぎな半次郎親分がソフトフォーカスで魅せる硝子のジョニーとの対話。生活は厳しくともちりめんパイル的なパジャマがお似合いのジョージ。歌の心掴むためギターひとつでドサ回ってまた出会う三田佳子、早く艶歌の竜に出会って欲しい一心で見てたら西村晃。みんなメッセージの書き方は「譲治え」、大阪で曽根ちゃんとコンビ、穴狙いでラテンと決めてハリ黒で勝負。石松のI、愛は情事にも繋がるんでねって最高な芸名つけられどこのチチカカで揃えたのか素敵な衣装で大舞台。1200円？港じゃアイツは子分だ負けろと嘉も見守るマラゲーニャ。2番は母国語からの転調アレンジ最高なロスパンチョスの浴衣姿。逆にアンタら何歌ったのか教えてほしい室田コンビにいびられても本家も納得マラゲーニャ。マタドールスタイルなジョージのソンブレロが舞台上の絵と重なり喝采、仕掛け人は既にその輪から離れ廊下で一服。さあカーネギーホールだ、行けアイジョージ。

視線の合わなさや主観的カメラは、主役の演技面への配慮か。歌い出すとそんなぎこちなさを吹き飛ばしてしまうのは流石。イマジナリーフレンドと、目指せカーネギーホール！

敏腕・西村晃が格好いい。谷幹一の❤️シーンは必要だったのか。